埼玉県ふじみ野市の市営プールで小学生が吸水口に吸い込まれ死亡した事故以来、全国のプールで一斉点検が行われ、実に1901箇所で不具合が見つかり、安全が確認できるまで使用中止措置が取られた。
安全に対する危機管理のあまりのずさんさに驚かされる。
私の知り合いの会社でも市内のプールの点検を任されたという話を聞いた。
本来、それらの点検はシーズン前の水をはる前に行われるべきものだが、今回の点検のためにプールの水は抜かれたという事だ。
プールの水の量は半端ではなく、一回入れたらシーズン中はろ過したり消毒して使う。
水道料だって半端ではないからだ。
今回の点検で多くのプールの水が抜かれたわけだが、それにかかる費用はやはり税による負担となるのだろうか?
誰が悪いのか知らないが、管理責任のずさんさについて市民が補填しなければならない構図は受け入れがたい。
行政だからこそなせる業だ。
プールの水は抜かれたけど、こうしたお金の話を水に流して欲しくはない。
また、老婆心ながら心配するのが水難事故の増加だ。
プールが使えなくなり、夏休みの子供たちの楽しみは減る。
その分、川や海で遊ぶとその分だけ事故の場合の数は増えるはずだ。
きちんと安全管理されているはずのプールが実は安全ではなく、安全管理がしにくい水場に子供たちを追いやることがあったなら、そちらの責任は誰に来るのか?
いつもながらの場当たり的な事後処理では問題は解決しない。