長年、設計製図試験の講座を担当してきて感じるのですが、図面の遅い人はとにかくダラダラ描いている人が多いです。
前回も説明しましたが、限られた時間の中でいかに点数を取るか(減点を少なくするか)を理解しないと合格には近づけません。
まずはすべての図面が一応に描かれていることが重要なのであって、他の図面がいくらきれいに描かれていても断面図が未完だったりすれば、その段階で失格なのだということを理解しなければなりません。
図面を万遍なく描く
これが合格するための鉄則なのです。
さて、図面を万遍なく描くトレーニングで一番有効なのがタイムトライアル作図法でしょう。
これは各々の図面に対して何を描くかを決めて時間を区切りながら進めていく方法です。
具体的にはこんな感じ
面積表
①算定式・各階床面積・合計面積 (1分)
平面図・断面図・伏図
②グリッドの通り芯(細線)③基準線・躯体線(細線)④寸法線(寸法)(実線細)⑤柱型(実線太) (15分)
平面図・伏図
⑥開口部(実線太)⑦躯体線(実線太)⑧内壁線(実線太) (36分)
断面図
⑨断面線(実線太) (8分)
平面図
⑩断面切断位置、階段、EV、ダクト関係(実線太)⑪設備(便器など)(実線細) (25分)
平面図・断面図・伏図
⑫文字入れ、記号等(実線太) (35分)
平面図兼配置図・断面図・詳細図
⑬家具・外構(実線細)⑭その他(実線細) (30分)
全体
⑮特記事項との整合確認・見直し (30分)
だいたいこんな時間割で描いていきます。
ルールとしてはタイマーをセットしておいて、その時間になったら必ず次のステップに行くこと。
何時までも同じところに居てはいけません。
また時間が余ったら先に進むのではなく、前の作業で描ききれなかったところを描きます。
最初は全然形にならなくても、そのうちにこんな時間配分で全体をまとめることになるでしょう。
スマホのアプリで複数のタイマーをセット出来るのがありますから、そんなのを利用したら良いですね。
図面を早く描くには消しゴムは使わないこと。
最初は薄く、徐々に描き重ねて濃くなるようなイメージで描くと良いでしょう。
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