帰ってきました。

ウィーン3日目は朝から雨が降っていた。
10時にチェックアウトしたあと、荷物をホテルに預け、外に出る。
雨が激しくなってきたのでとりあえずトラムに乗り、リンクを一周する。
30分ほどで旧市街の外郭を回ることが出来た。
この日は建築を見て回りたかったがこの雨では辛い。
さてどうしようかとガイドブックを読みながらもう一周したらトラムに酔ってしまった。
結構運転が荒いのだ。
ウィーン大学前でトラムを降り、すこし小雨になったので市庁舎前のクリスマスマーケットまで歩いた。
ウィーンでの体温調節が難しい。
ホテルは暖かいがその気で外に出るとものすごく寒い。
だからと言って厚着をして出ると、荷物を持ちながら歩くと汗が出てしまう。
汗が冷えるとまた寒い。
マーケットの屋台で雨宿りをしながらオレンジポンチのホットウィスキー割りを飲む。
この日ほど旨いと感じたことは無かった(今日で二回目だが)。
身体の芯から温まる。
皆が飲みながら歩いているのが良く判った。
こうやってアルコールを体内で燃焼させないと冬のヨーロッパは過ごせないのだ。
3杯飲んでも全然酔わない。
とうとう昼になり、軽食もぱくつく。
この屋台に根が生えてしまったようだ。
ちょっと元気になったのでフォルクス庭園を横切り、旧市街に行くことにした。
また雨足がひどくなってきたので庭園内のギリシャ洋式の建物に避難する。
ヨーロッパの人は雨など関係ないように歩いている。
傘もささない。何故なんだろう?
もっとも狭い旧市街で傘などさされたらじゃまでしょうがないのだが。
1時過ぎにようやく雨も落ち着いてきたので建築視察を開始する。
まずはエンゲル薬局。ワーグナーの弟子の作品で、モザイク画装飾が美しい。
そしてペーター教会。
ウィーンで2番目に古いとされる教会だ。
ロットマイヤーが描いた「マリア昇天」の天井画が美しい。
バロック様式のこの教会、外よりも内部が圧倒的に感動させてくれた。
ちょうどパイプオルガンが奏でられ、しばし時を忘れてしまう。
その後シュテファン寺院前の広場に出てポストモダンのハースハウスを見る。
中世の町並みに突如として表れた現代建築はやはり少し違和感を感じる。
別にここに建たなくても良いのにと思うのは私だけか。
シュテファン寺院はウィーンのランドマークタワーだ。
137mと高い尖塔は市内の至る所から見ることが出来る。
12世紀から造成が始まるこの寺院、外観はゴシック様式だが内部の祭壇はロマネスク様式となる。
ここからしばらく歩き、ワーグナーの郵便貯金局へ。
ちょうど着いたのが3時くらいで、閉まってしまったのでないぶに入れなかったのは残念。
扉越しに写真を撮る。
中に入れればワーグナーの資料館も見学できる。
建物が銀行であったことを忘れていた。
いよいよ滞在できる時間も少なくなってきたので、リンクの外に飛び出し、フンデルトヴァッサーハウスを見る。
フンデルトヴァッサーは建築家と言うより画家であり、近年死去したが、彼の作品は大阪のごみ焼却施設のデザインを知る人ならイメージはつかめると思う。
その原型はウィーンのごみ焼却施設である。
正直、あまり好きな作品ではなかったのでこのフンデルトヴァッサーハウスも然程期待はしていなかった。
ところがその期待を大きく裏切ってくれた。
至る所に植栽がなされる有機的な建築は季節ごとにさまざまな表情を見せてくれる。
直線を嫌うデザインはガウディーを彷彿とさせるが、やはりフンデルトヴァッサーのオリジナルとしての力強さを想う。
ひさしぶりに美しい建築を見た。
行きかうトラムで道幅がいっぱいいっぱいなところはリスボンに似ている。
そのトラムで旧市街に戻り、ホテルで荷物を受け取りタクシーを呼んでもらい空港に向かった。
3日目は出発日にも関わらず内容が濃く、満足した。
チエックインカウンターでパリ発成田便のチェックインも済ませ搭乗。
搭乗ゲートを間違えて東ピア側に出国してしまうが、係員も気が付かない。
慌てて西ピア側に戻る。
直接日本などのEU外に出るならばこれで良かったが、パリ経由となるので西ピアから出国しなければならなかった。
おかげでパスポートにオーストリア出国とフランス出国の2つのスタンプを押される。
帰りはひたすら寝てたので早かった。
新潟上空を夕方6時過ぎに通る。
いつも夏樹を保育園に迎えに行き、その帰りに夏樹が見つける飛行機はもしかしたらこの便なのかもしれないと思うと不思議な縁である。
定刻どおり成田着、車を運転しながら見つけた吉牛に思わず入ってしまった。
早い、安いの牛丼はやはり旨い!
その後義理の妹をさいたま市に送り届け、帰宅。
今日は昼まで惰眠を貪る。
それにしても去年にもまして高くなったユーロには泣かされた。
何をやっても日本の倍くらい払っている感じだ。
物価的には1ユーロ100円が妥当である。それが170円だから日本の国力の無さに呆れてしまう。
来年はもう少し安くなってくれると貧乏ツーリストにはありがたい。
さて、これから日帰り温泉、いい湯らてぃで疲れを癒してきます。
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帰ってきました。 への2件のフィードバック

  1. Mayumi のコメント:

    お帰りなさい~ 無事に帰国良かったです(*^^)v
    本当にユーロ高すぎですね、友達もフランスで3ヶ月暮そうと思ったけれどユーローが高すぎて、
    アパートも借りれず、観光して帰国でした(笑)
     
    写真楽しみにしています~w ゆっくり休んで下さい。

  2. 哲也 のコメント:

    昨日は日帰り温泉にゆっくり浸かり、ようやく時差ぼけもなくなりました。
    今朝はまったくの日常生活で先週一週間がうそのようです。
    もう12月も1週終わり、すっかり師走なんですねぇ

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