恩師の話

GW最終日の昨日は自宅のウッドデッキでBBQのちょっと早い夕食を楽しんだ。
日が暮れて、プリムスのガスランタンが燈る頃になるとお腹も落ち着きゆっくりとした時間の流れになる。
先日剪定した梅の枝がちょうど良く乾燥していたので、卓上コンロでちょっとした焚き火を楽しんだ。
メラメラと燃えあがる炎を見ながら、何故だか小学校時代の恩師の話になった。
小学校の中学年を担任してもらったK先生が一番思い出深い。
面白い先生で児童の人気者だったK先生に一度だけ叱られた事があった。
文化祭に出す為の水彩画を描いていた時のことだ。
どうしても人物の一人が上手く描けない。
数日間、放課後残って頑張ったのだが納得できる絵にならないのだ。
その時、人物を消してしまうことに気がついた。
別に構図上、たいした意味のある人物でも無かった。
そこで薄黒く人物の上に色を重ね、背景に紛れ込ませた。
自分なりには結構上手くいったように思えた。
余計なものも無くなり、出来栄えはすっきりした。
勇んで先生に見せに行った。
そしたらいつもやさしいK先生に叱られた。
「先生は哲也がこの人をどういう風に描くのか楽しみにしていた。何で諦めるんだ。」
47歳になった今でも覚えているくらいだから、子供心に結構ショックだった。
小学生の私は楽なほうに逃げることを覚えてしまったのだ。
泣きながら家に帰ったなぁと話していたら、その先生の名前は○○だよねと妻が言う。
私も知っているよ。
私の小学校の時の教頭先生だもの。
なんと15年差の妻とここで繋がった。
K先生とは小学校を卒業して以来、まったくお会いする機会は無い。
あれから15年、先生も教頭先生になっていたのか。
今はもう定年されているのだろうなぁ。
揺らめく炎は時空を超越する力があるようだ。
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