CASBEE

昨日、新潟でCASBEE認定講習会が行われた。
CASBEEというのは建築物総合環境性能評価システムの総称で建築物自体の環境品質と外部に与える環境負荷を数値化し、評価している。
財団法人 建築環境・省エネルギー機構(IBEC)内に設置された委員会で開発されたが、その一人が友人で建築評論家の南雄三氏だ。
もともと開発途中でいろんな話を聞いていたので概略は理解しているつもりだったので、IBEC主催の東京で行われる講習会には参加しなかった。
内容を理解することは重要だが、認定評価員になるかどうかはあまり興味がなかったのだ。(なんだか天下り役人を食わせるだけのような気がしたし、そんな名称を名詞に書き込む趣味もなかった)
今回、新潟で行われるということと南さんが来るということで、では参加するかと重い腰をあげた。
コージェネを一緒に進めている北陸ガスの小方君も勉強したいと言っていたので同行する。
内容はやはり南さんが普段話しているもので、目新しいものは無かったが、設計途中でのクライアントとのコミュニケーションツールとしてのそれは使えるなと思った。
それにしても認定評価員はどうでも良いかな?
どれくらい理解しているかを自分自身確かめるという点では試験は有効だが、そのために1万円ちょっとかける価値があるのかどうかがまだわからない。
そのうち評価員による既得権でもつくるようなら考えよう。
 
それにしても環境に良いということに対してもう少し知恵だけで乗り切れないものか?
屋根緑化にしても太陽熱温水にしても、設計段階で考えている段階ではたいしてコストがかかると思えないのだが、それを実行に移そうとすると異常に高い見積が上がってくる。
各メーカーがエコに販路を求めているのは判るが、エコの名の下に余りに暴利だ。
どんな良い発想も経済的にバランスが悪ければ成立しない。
屋根緑化によるクーリング効果による経費節減が緑化の為のランニング&イニシャルコストよりも上回らなければクライアントにとってのメリットは見出せないのだ。
そこのところを環境問題という免罪符で誤魔化す。
また、やたらシステム化し、企業で囲い込みを行う。
メンテナンスもその会社でしか出来ないのでやたら金がかかる。
CASBEEでは金額的な評価をしないこととしている。
それは主観が大きくかかわる為、客観的な判断が出来ないからだということだ。
しかし、実務においてコストはもっとも重要な要素である。
この辺はやり設計者サイドで考えていくべき部分なのだろう。
がんばってなるべく消費活動を抑えた環境配慮型住宅の設計を「自給自足の家」では目指したいと思う。
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