住宅改修研修会

一級建築士講座も残すところ2週間をきり、今週来週ともほぼ毎日、新潟で夜間集中講義を行わなければならない。
そんな激務の中、来週は県内のケアマネを対象とした「福祉用具・住宅改修研修会」も行わなければならない。
何ヶ月も前から予定には入っていたのだが、いつものように何も準備をしておらず、今日は事前の最終打合せを午後から行わなければならない。
きっと主催する県社協の担当者から資料の提出を求められるのだろう。
関係各位には毎度ぎりぎりで迷惑をかけます。
ところでさすがに昨日からレジュメ作りを行い始めたのだが、改正介護保険以降、どうも住宅改修が下火だ。
介護保険が始まった当初は厚生省がいよいよ住環境整備を提唱したと脚光を浴びた。
福祉用具と住宅改修はいわば車の両輪である。
うまく歩調を合わすことが出来れば生活域を格段に増やすことが出来るだろう。
また、早くから住環境整備を施すことで病気の予防やそこからくる家庭内災害を減らすことができ、介護予防の観点からも有効だ。
要支援の段階から利用できる在宅サービスであり、レベルが2段階上がった段階でリセットされるというシステムも歩行レベルから車椅子レベルといった変化に対応したものである。
この点において制度設立時、私たちは評価し、それに対応する建築系福祉ボランティアネットワーク「福祉住環境コーディネーターネットワーク(FJCN)」を設立した。
当初より有効な住宅改修を目指す為に事前協議を徹底していた。
改正介護保険で事前審査になったが、それは望むべきところと歓迎した。
ところが、ふたを開けてみると事前審査は行うが協議は行わない。
本来、保険者である地方公共団体の裁量で適応範囲を決める権限を有しているはずだが、窓口担当はそれを出来るだけのスキルが無い。
事前協議どころか、必要書類が整っているか調べる程度の文書主義といった旧態のお役所仕事に戻ってしまった。
改正介護保険のパンフレットをみてもがっかりである。
予防介護を前面に打ち出しているが、福祉用具は在宅サービスに位置づけられているものの、住宅改修はその他の項目に追いやられた。
厚生労働省の得意分野のみが前面に出て、結局住環境整備は門外漢となってしまった。
さて、こんな環境のなか、どういった事を話したら良いものか?
せめて午前中に研修の骨組みくらい決めていかないと非難轟々である。
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