物には各々の耐久年数があります

最近屋根材と一体化した太陽電池が人気のようです。
確かに屋根に変なデコボコも無く、見た目がスマートです。
しかし、ちょっと危惧するのが耐久年数の問題。
建物はメンテナンスさえしっかりすれば百年だってもちます。
その際重要なのはメンテナンス出来るという事です。
物にはそれぞれ耐久年数がありますから、その都度交換という作業が必ず付きまといます。
ですから、当事務所で設計を進めていく中で、部品の交換が出来るということは常に条件の上位に来ています。
メンテナンスを効率的に安く行う絶対条件は単機能であることです。
複合機能は便利そうだが壊れたら大変です。

さて屋根材と一体化した太陽電池ですが、通常屋根材の耐久年数は途中にメンテナンスは必要ですが30年以上。
ところで太陽電池はというとまだ普及し始めたばかりで実績的には判りませんが、メーカーの出力保障が10年というのが多いですね。やはり電気製品ですから、屋根ほど単純ではありません。
トラブルの際は厄介ですね。

壊れたときに交換パーツがあるかどうかも心配です。
実際、窯業系外壁材のデザインなんかもかなり短い期間で変更されてしまいますから、車をぶつけて穴をあけたら穴の開いた側の外壁をすべて交換しないといけなかったなんて事例は山のようにありますから。

ひとつで複数の機能をもつ複合商品は便利そうですが、実のところ単機能商品のほうが性能も高く安いことのほうが多いです。

耐久年数の違いを無視した複合商品を使うということはメンテナンスフリーが前提の考え方だと思います。
各商品の保障年数を超えたら自己責任。
その辺も踏まえた選定をしたほうがよろしいと思います。



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