3人に1人は癌で死ぬ時代ですよ!?

我が家の娘の出産を待たずして学資保険の契約を取っていったセールスレディ。
昨日はがん保険を妻に売り込みにやってきました。

「今や3人に1人は癌で死ぬ時代ですよ!」

厚労省のデータでは確かに死因の1/3は悪性腫瘍だと報告されているし、実際の所、直接の死因では無いが父が食道癌で長い間闘病生活をし、現在母は大腸癌で闘病中ですから、かなりリアリティのある話。

しかし、今や相互扶助ではなく営利企業である保険会社が3人に1人に保険料を支払うリスキーな商品を発売するわけはありません。
そこで産休中の妻が対応している間にちょっと調べてみました。

国立がんセンターで見つけたグラフです。

これを見るとガン保険のカラクリが見えてきます。

年齢別がん死亡率
2004年のデータですが、50歳を超えてから急速に数が増えていますね。
それまでの年代の死亡率は全体の僅か数%、がんに罹って死ぬ人の大部分は高齢者ということ。

また、この年代はいわゆる団塊の世代で年齢ピラミッドがもっとも厚いところですから、相対的に見てもがんに罹る人が多いのは当たり前なのです。

保険会社が勧誘するゾーンはせいぜい50歳くらいまでで、ほとんど保険金支払いが発生しないであろう美味しい部分だけ。
がん保険はそのリスクの高まる前の50歳くらいからなら有効化もしてませんが、多分、高血圧やらなにやらで保険の受け取りはしてもらえないでしょう。

それでも「若い健康的なうちに入っておけば、そのまま契約は継続できるの?」と聞くと、結局の所10年ごとに見直しがあり、その時の健康状態によっては継続できなかったり、条件がついたり、そのまま継続してもリスクが高いので保険料はグンと高くなる。

なんのこっちゃという感じですね。

グラフをプリントして解説してやったら、そのカラクリを初めて知った様子。
「若いからガンにかからないということはありませんでしょ 」
と言いますが、マニュアルどおりのセールストークではちょっと弱いです。

もちろん明日の事はわかりませんから、もしかしたらと言うこともあります。
しかし、1/3が癌に罹るという脅しのようなトークは如何なものか?

まるで電力会社や国の電力不足みたいな話ですね。

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