石の美術館 隈研吾

建築視察旅行2日目は馬頭町内の「なかがわ水遊園(古市徹雄/佐藤総合計画)」、大田原市「那須野が原ハーモニーホール(早草睦恵)」の視察から始めました。
「なかがわ水遊園」は開場時間前のため、遠めに眺めただけですが、建築的にググッとくるものはありませんでした。
「那須野が原ハーモニーホール」は劣悪。
あくまでも私の感じたことなので参考にしないで下さいね。
まあ、何というか、「やっちまったなぁ~」という感じ。
作家のやりたいことを公共の金で全部やっちゃいました。でもデザインの必然性は何もありません。
ディティールが詰めきれていない。
また、メンテナンスも最悪で、作家の気持ちを全然汲まず地元の工務店が補修しましたっていう感じです。
一応、画像もあるけど、アップする気にならないのでこの辺で。
いやー昨晩飲みすぎて頭がおかしいのかと思いました。
 
気を取り直して那須町「石の美術館(隈研吾)」
もう時間も昼近くなっていましたが、ようやくホッとする建築に逢えました。
 
 
まったくの商店街の一角なのですが、空間の切り取り方が絶妙で、この一角だけ違う世界観を見事に造りだしています。
 
 
石の茶室と展示室、灯りは大理石で外光を取り込んでいます。
石なのになんとも柔らかい。
 
 
グランドピアノの置いてあるステージの床。
木かと思ったらこれも石でした。何ともいえない風合い。素材を扱わせたら本当に上手い。
 
石の美術館の両サイドはこんな普通の家が建っています。
 
 
それを目線を下げることで上手く風景から切り取り、隈研吾の空間を作り上げます。
私が造った「自給自足の家」と比べるのも申し訳ないのですが、あの建築もどうやって雑多な住宅地の風景を切り取るかを模索しました。
平面計画だけでは絶対出来ない手法です。
この建物を見てやっとホッとしましたよ。
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