どうせ行くなら...石動神社(三条市吉野屋)

打合せや講演にいろいろなところにお邪魔しますが、どうせ行くなら仕事済ませるだけではもったいない。
今年、福祉住環境の講義を魚沼と上越で行った際は当地で泊まり、初日の夕方や翌日早朝はいろいろなところを見て廻りました。
先日も住宅改修の打合せに行ったときのこと。
同じ三条市内ですが、48年間住んでいても行ったことがないところは案外あるものです。
三条市の吉野屋は平成の大合併で三条市になったばかりのところであまりなじみはありません。
訪問するにあたりGoogleマップで場所を確認したのですが、すぐちかくに長い石段のある神社を見つけました。
そんな話を訪問先で話したところ、石川雲蝶の彫刻がある有名な神社だということ。
石川雲蝶といえば幕末の彫物師で江戸、雑司が谷で生まれました。
早い頃から才能を発揮し、32歳で招かれて越後入り、その後 金物の町、わが三条へ婿入りするという郷土に縁の深い芸術家です。
その雲蝶の作品で有名なのは魚沼市の永林寺や西福寺開山堂ですが、三条の本成寺にも多くの作品を残しました。
しかしそのいくつかは火災で焼失し、現存するのは僅かです。
そんな雲蝶の作品が思いがけなく見ることができるというのは貴重なこと。
打合せの帰りに早速車を走らせました。
吉野屋の集落の奥にひっそりとある参道。
この石段の上に社があります。
最初の石段を登ればあると思いきや、次から次と段が現れ、ふと後ろを振り返るとこんなに登ってしまいました。
もうほとんど登山に近い。
途中で引き返すことも出来ず、最後まで登りましたが、ヒールの女性は厳しいかも。来るならスニーカーが必須です。
社は山頂にあります。
残念ながら閉まっていましたが、外周の彫刻は見ることが出来ました。
袖壁にも加藤清正やら立派な彫り物があるのですが、ガラスに保護されていて太陽が反射してうまく写せませんでした。
一通り見て、下り始めたら下から登ってくるおじいさんがいて、挨拶をしたら村の管理を委託されている人で、これから社を開けるとのこと。
半分近く降りていましたが、次の機会にもう一度下から登るのも嫌だったので、一緒に再び登ることに。
なかなかの迫力。
年代的には雲蝶晩年の作品のはずですが、なんと力強いことでしょう。
頑張って登ってきてよかった。
近隣にもまだ知らないお宝が多いんですね。
やはりどこかに行くときは周辺を調べていくといろんな掘り出し物があるものです。
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