エスキスはあくまでも事務的に-建築士フォーラム

昨日は一級建築士の学科合格発表がありました。
学科合格した人はいよいよ設計製図試験に本腰を入れて取り掛かることが出来ますね。
さて、私の講義ではエスキス1時間以内の完成を目標にしています。
エスキスが1時間以内で終われば、たっぷり時間は余ります。
試験はあくまでも作図という成果物で判定されますから、その完成度が高い方が合格の可能性は高い。
また、試験は基本的に減点法で採点が行われますから、要はエスキスで所用室の落しや条件違反を犯さず、課題文の要求図書の特記事項の項目が全て描き込まれていれば減点は無いのです。

さて、エスキスですが、たかだか6時間半の時間で自由に発想し、その人の感性を見ようというものではありません。
ですから、あまり自分の感性を試験課題に込める必要は無いのです。
どんな課題が来ようと、いつも同じように解いていけばまとまります。
(まとまらないような出題では試験になりませんよね)
おまけに、ここは教えておかないとまとめられないなというような部分には但し書きがご丁寧に書き込まれている。
「・・・してもよい」などという文章は「してもしなくてもよい」と解釈するのではなく、「・・・しなさい」そうしないとまとまらないよ、と教えてくれている訳。

私の講義では所要室やその条件などは一番最後に読ませています。
変に情報を入れてしまうと、最初の一歩を躓いてしまうから。
一番重要なのは敷地における配置計画とグリッド計画。
特にグリッド計画はその可能性を幾つか検討しなければなりません。
とにかく事務的に、一気にそこまでやってしまう。

受験に失敗する人の多くは、先に所要室の条件を読んでしまい、それに合わせたグリッドでいきなりエスキスを始めてしまう。
そうして行き詰ってしまう人を何人も見てきました。

エスキスは余り感情を入れないで、事務的に課題の読み取りを行いましょう。
しっかり読み取りが出来れば、勝手にまとまっていきますから。

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