東北旅日記

1日、2日と東北を旅してきた。
セミナーと勉強会の新年会を兼ねての旅行だ。
1日は村上手前の坂町という駅で待ち合わせ、「ベストバランス研究会」のメンバーと仙台に行った。
仙台では「エントロピーとエクセルギー」について武蔵工業大学の宿谷先生の講演を聞いた。
なかなか興味深い話だったので、後日コラムでも紹介したいと思う。
さて、我が家の息子もどうやら風邪が完治し、今回の旅行に同行することとなった。
ちょっとした会合のときは実家の親に預けるが、さすがに泊まりとなると息子のエネルギーをもてあましてしまうのか、勘弁してと泣きが入る。
風邪をひいていたり、夜泣きしたりすると周りに迷惑がかかるからと勉強会の事務局に参加の辞退を連絡すると、それならば私たちのために1部屋用意してくれるというので言葉に甘えて参加した。
子供と一緒のときは公共交通機関より車のほうが楽なのだが、今回はそのまま東京へ出て週末を過ごそうと思っていたので、あえて公共交通機関を利用した。
坂町9時待ち合わせだったので、三条発7時14分の電車で出発、途中新津で羽越本線に乗り換えた。実はこの路線に乗るのがはじめてだったので、何もわからない息子より私のほうが窓の外の風景に興奮した。鈍行のちょっとした小旅行である。
坂町駅には空間舎の野澤さんが迎えにきてくれた。
その後、2台の車に便乗し、途中、山形の小国町で中原さんをピックアップし仙台市に向かう。
仙台はこの冬最大の寒波に見舞われていて、まったくの雪国だった。
仙台には昼過ぎに到着し、名物牛タン定食を食べた。
余程高級なものでない限り、やはり輸入に頼っているということで、アメリカ牛肉の問題は深刻らしい。僕らの食べたのはどこ産なんだろ?
その後、5時までセミナーだったが、やはりこらえ性のない息子に翻弄され、会場を出たり入ったり。
まあ、趣旨はぎりぎり理解できたであろう。
この日の泊まりは作並温泉「岩松旅館」だ。
ここの名物は川のせせらぎを聴きながら入る露天の天然岩風呂である。ちなみに混浴。
宴会では大広間を所狭しとはいはいしてまわる息子に若い仲居さんが一人専属でつくという豪華な接待を受ける。
その間、パパは美味しい酒を研究会を主催する南雄三さんらと楽しむことができた。
宴会も終わり、息子と一緒に露天風呂に向かう。
露天へは地下1階から長い階段で川原に下りていく。
源泉だけあって、お湯はなかなか熱い。
息子にはちょっときついかと思ったがそれでもがんばって入った。
4つくらいの岩風呂があるのだが、入っているのは勉強会メンバーばかりで混浴の希望ははかなくも敗れ去る。
でも次の日の朝食バイキングのとき、若い女の子のグループが食事していて、息子は大もてだった。
実際、今回の旅行では息子のおかげでお姉さんたちとはいろいろ話が出来た。
まあ、それだけのことではあるが。
2日は山形のアイジー工業の本社を視察したあと、紹介してもらった「あらきそば」で昼食を食べる。
これはなかなか旨かった。十割でコシがなかなか強く、少なそうに見えて十分食べ応えのあるそばで有名な店とのこと。私的には古民家を利用した店のほうが面白かった。また、別棟のトイレがなかなか上手にデザインされていた。
食事の後、山寺に向かう。
天気もよく、未明に降った雪で覆われた立石寺は墨絵の世界で美しかった。
その立石寺を対岸の山の上から見ることが出来るのが「風雅の国」。
このメインとなる建物を設計したのが本間利雄氏であるが、木造であるにもかかわらず、軸組みそのものをデザインした美しい建物だ。
2時過ぎに山形駅で降ろしてもらい、みんなと別れた。
東京へは山形新幹線を利用したが、こちらももちろん初めての体験。
在来線を走る新幹線ってどんなだろうと思ったけど、まあ、普通に特急だね。
それでも福島からは東北新幹線と接続して新幹線らしくなった。
赤湯のあたりだろうか?葡萄畑が広がる風景の場所がある。
この辺の線路がすごく高い場所を走っていて、新幹線に乗っているとあたかも飛行機みたいで面白かった。
息子も1時間ほど静かに眠っていたが、このころ起きだし、外の風景を興味深く眺めていた。
しかし、視界の広がる場所は良いけど、建物の混んだ場所を走るときは動体視力がついていけず、ちょっと具合が悪くなるかもしれない。
郡山からちょうど息子と同じくらいの女の子を連れた家族が乗ってきて、通路を挟んだ反対に座った。
聞けば3ヶ月くらい息子より早生まれとのこと。
お互い最初はけん制するように、ちらちら見ていたが、女の子が母親に甘えるのを見た息子がうらやましそうにしていた。父親の限界を感じる。
そのうち、言葉にもならない発声を始めるのだが、二人がちゃんと掛け合いになっているのが面白い。
彼らには彼らの世界があるらしい。
昨日の宴会では勉強会のメンバーに一生懸命愛想を振りまいていたが、相手は自分から見たらおじいちゃんみたいな人ばかり。
やっぱり同じ年代とのコミュニケーションも必要なのかもしれない。
息子も4月からは地元の保育園に入園が決まった。
ますます成長が楽しみだ。
上野の新幹線改札でママが出迎えに来てくれていた。
息子に満面の笑みがこぼれた。
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