オリジナルデザイン

昨日 iPhoneの保護用ケースを外しました。
1年前に購入した際、当たり前のように取り付けたのですが、妻の持つiPodと比べてどうも野暮ったい。
妻は別に傷ついても問題なしと裸で使っていました。
そこでためしに外してみてびっくり。
妻のiPodよりも手にフィットします。
iPodよりもiPhoneのほうが若干厚みがあるのですが、むしろその厚みがゆえにフィットするんですね。
しかも一回り小さくなったそれはとてもかわいい。
きっとiPhoneのデザイナーはこのフォルムにこだわりを持っていたのだろうに、いままでずいぶん失礼な事をしてしまったなぁと反省いたしました。
物は使うことで当然傷もついていくもの。
それは人で言えば皺のようなもので、恥ずかしがる事などありません。
今後は液晶部分の保護フィルムは残しますが、ケースは外して使うことにしたいと思います。
 
思えば建築も同じです。
設計者がデザインした建築物の所有権こそクライアントにありますが、そのデザインの著作権は設計者に帰属することが保証されています。
ゆえに補修などを行う際は原則設計者に意見を求めなければならないことになっています。
ところが有名な物件でもなければそんな著作権が守られることも無く、どんどん形を壊されていくのが現状。
私の物件も久しぶりに訪れてがっかりすることだってあるのです。
オリジナルのデザインが壊れていくのは当初のデザインが未熟だったと反省しますが、それにしても一言お話を頂ければきちんと対応したものをと残念ですね。
 
さて、最近流行の歴史的建造物保護の手法。
ファサードだけを残し、真ん中を高層ビル化するという世界に類を見ない保存法です。
これってどうなんだろう?
世界を旅すると、何世紀もそれらの建物はオリジナルのまま現役でありますよね。
もちろん設備的には最新になっていたとしてもね。
新歌舞伎座を設計する日本を代表する建築家隈研吾をもってしてもファサードだけ残したデザイン。
これってオリジナルデザインに対する敬意なのだろうか?それとも冒涜?
土地の効率的利用も重要ですが、ちょっと複雑な心境ですね。
 
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