福祉住宅?

昨日、今月オープンの福祉住宅なるものを見学してきました。
1回が通所介護施設になっており、2階3階が福祉住宅だそうです。
福祉住宅という言葉があいまいですが、要は自立した生活が出来ている高齢者の独居または夫婦入居を予定しているとの事。
1回にはディサービスがあり、何かあったときはスタッフがお手伝いしますというのがうりです。
こうしたタイプのサービスは私も以前から提唱してきましたので、期待をこめて見学したのですが、レベルのあまりの低さに愕然としてしまいました。
共同生活タイプということで、個々の住居は6帖と8帖の広さの洋室(病室?)。
特養のユニットケアタイプの1ユニットが階になっている感じでしょうか?
そもそもですが、これって住宅って呼んで良いのかな?
少なくとも私にはここに入居する人たちの生活が見えてこないなぁ。
これは間違いなく全額自己負担の施設ですね。
管理者にもし住人が介護状態になったらどうしますか?と尋ねたら、一応住んでいてもらっても構わないという建前ですが、結局介護サービスは外部でお願いしなければいけないとのこと。
施設としてみても、バリアフリーだとおっしゃる環境があまりにお粗末。
これが私のクライアントなら真っ先に改修の提案をしてしまう箇所が多すぎます。
玄関が結構高いのですが、すべてスロープによる対応で、しかもそのスロープの先には道路。
どこの設計かわかりませんが、もう少し勉強した方が良いとおもいます。
同じ建築に関わる者として恥ずかしい思いでした。
 
元気なお年寄りが独居で一軒屋というのは確かに管理が大変です。
でも元気なのに施設のようなところに入らなくても、生活者として生きて欲しいと思います。
少なくとも私はそうしたい。
高齢者居住法によるアパートの斡旋が利用されないのはとても残念です。
ちょっと手を加えて、アパートに住んでもらった方が福祉住宅に入るより人間的な感じがしました。
 
福祉住宅 住宅であるという事はどういうことか、施設とは違う、一度考えてみてはいかがでしょうか?
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