名刺の肩書き

昨日の福祉住環境コーディネーター検定対策講座で受講者の一人から苦言を言われた。
自分たちは検定に合格し、それを名詞に書き込みたいからここに来ているのに、あまりコーディネーター検定に否定的なことを言ってくれるなと言うのだ。
別に否定をしているつもりは無い。
ただ、検定合格が最終目的のようにコーディネーターという称号をありがたがって名刺に刷り込み、さもスペシャリストであると嘯くようなことは宜しくないとは言った。
検定はあくまでも検定で資格ではない。
よって2級を合格したからと言って自分の中での尺度は出来るかもしれないが、それでスペシャリストと言うには程遠い。
むしろ入り口に立ったくらいだろう。
実務はテキストに書いてある数値だけではどうにもならないことのほうが多い。
だから、2級合格程度のスキルを資格のようにありがたがるようなことは慎むべきだと説いたのだ。
もともとこの講座はこれらの勉強を通して、いろいろな人が共通の理念を持ち、福祉住環境のネットワークを構築するように始めたものだ。
いわゆるお受験講座とは違う。
だからほとんどボランティアのような形で開催している。
しかし、そうした理念は時とともに薄れ、たとえ安かろうと金を出しているのだからそれを否定するような物言いは客に対して失礼だろうと言われるようになってしまった。
いろいろな考え方があってよいのだから、それでもかまわないが、今後はそういう人はこの講座ではなくお受験専門の講座を受けるように促すことが必要に思えた。
私としてはペーパー試験の2級よりも上を行きなさいというつもりで講義しているつもりだし、その結果8割近い合格率実績も作ってきた。
でも結局、受講者の関心はいかに安くて合格率の高い講座であるかということだ。
実績も何も無い人が頼るのは肩書きなのかもしれないが、実績は試験に合格することではなく実務でつけてほしいと願う。
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