危篤

昨日の夕方、花見の準備をして夏樹を保育園に迎えに行くところで父の危篤の知らせを聞いた。
今週初めは今週中にも退院できるような話だったので、あまりに唐突だ。
駆けつけると主治医の説明を受けるように促された。
肺炎を繰り返している父は現状の薬の効力がすでに無くなっているのだそうだ。
昨日より別の薬に切り替えているが、いまだにその効果がなく、38度5分の熱が続いていた。
これから夜にかけてこの状態が続いた場合、選択肢として人工呼吸器を取り付けるというのがあるのだそうだ。
ただし、人工呼吸器は口から太い管を肺まで差し込む為、当人に大きな苦痛を強いる。
だから薬でこん睡状態にするのだそうだ。つまり植物人間である。
人工呼吸器を装着できるのは最大2週間でそれ以上になると喉を切開して直接管を通すようになる。
もちろん食事も会話も出来ない。意識も無い。
それでもその間に肺炎が完治する可能性は50%以下だと言われた。
いわゆる延命の選択を迫られた訳だ。
最悪、昨晩の状態で結論を出す必要が出るからその旨を家族で決めておいて欲しいと言われた。
病室に戻ると、ベッドの傍らには父の身体の状況を伝えるベッドサイドモニターが設置されていた。
弟が子供を見舞いに連れてきて、その子供が「あの数字がゼロになったらどうなるの?」と激しく変わる心拍数を見て無邪気に質問するのが妙に可笑しかった。
消灯時間が来て見舞い客も帰り、妻や子供も家に戻し、何十年ぶりに家族四人で夜を過ごした。
寝返りをうとうとする父の背中を押してやると骨と皮だけに痩せこけていた。
なかなか熱が下がらず、寝れない父は何回か看護婦から痰を吸いだしてもらう。
弟と二人で様子を見ていたが、0時を過ぎて少しく落ち着いてきたので、ロビーのソファーで仮眠を取る。
ようやく朝が来て、なんとか熱は下がったようだ。
着替えとシャワーのために一旦自宅に戻り、こうしてブログを更新している冷静さが変な感じだ。
これからまた病院に戻り、父と過ごそうと思う。
また夕方にかけて熱が出ないと良いのだが。
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