同窓会

昨日は母校の同窓会が開催された。
今年も80余名の参加者を得ることが出来たが、今まで参加頂いていた女子高時代の先輩方が昨年よりめっきり減り、共学世代との比率が半々くらいになっている。
2年後は百周年を迎えるのだから、もう少し先輩方にも出ていただきたいところだがどうも成す術がない。
一方共学世代はというとどの学校も同じ悩みだが、母校に対する愛着心がいまいち育たない。
さて、昨日は私たちの時代の校長先生と2次会で大いに盛り上がった。
先生は手狭になった旧校舎から現在の校舎への移転という大事業をされた方である。
新校舎を作るにあたり、学生たちに心のゆとりを持たせようということで、学生玄関の奥に吹き抜けのあるホールをつくり、その繋がりとして中庭を寄贈した。
当時の高校建築としては革新的な試みであり、校長の教育理念がまさに形になった。
しかし、そうした想いは残念ながら現在に継承されておらず、ホールは学生玄関と壁で仕切られ、一部の部活のトレーニングスペースにしか使われていない。
そこから見える中庭はグランドへの単なる通路であり、立派に育った松は誰から鑑賞される事も無く、年間40万円の維持費が掛かる学校のお荷物となっている。
新校舎建築に寄与した元校長たちの気持ちが何故継承されないのか?
最初はホールや中庭にベンチを設置していたということである。
そこで学生たちは弁当を広げ、休憩時間を楽しんだ。
ところが一時期学校が荒れ、それらの備品を壊す輩が出た為、ベンチを撤去したのだという。
今は学生たちも私たちが行くときちんと挨拶が出来るような礼儀正しい子供たちばかりである。
百周年記念事業を委員会で考えた際、せっかくの中庭が少しも生かされていないことに違和感を感じ、そこに環境教育が出来るゆとりの場を再構築するという提案をした。
昨日、校長先生のお話を伺い、まさに今回の提案は当時、新しい学校をつくろうとしていた先輩方の思いに繋がるものだと確信した。
「30年も経ったら形を変えていくのは当たり前。校舎だって50年経てば新しく建替えなければならない。
小さなことに気を使わないで、学生たちにためになる事だけをしっかり考えなさい。」
と屈託の無い笑顔で語られた。
今後、記念事業の会議が再開されるが、先生の一言は大きい影響力を持つだろう。
カテゴリー: つぶやき パーマリンク

コメントを残す