木の椅子・・・美の壺(NHK)

半ば強制的に徴収されるNHKの基本料金のあり方には疑問ですが、それでも身銭を払っても良いかと思わせる番組をしっかりつくっているのもNHKです。
そんなNHKの番組の中でも結構好きなプログラムが「鑑賞マニュアル 美の壺」(NHK教育 毎週金曜日夜10時)です。
今までの案内役谷啓も味わいがあって好きでしたが、4月に入り2代目として草刈正雄でスタートしました。
昨晩のテーマは「木の椅子」
椅子の重要性はここ2週間程、このブログを通し、オープンハウスのところで書いてきました。
昨晩の番組でも椅子の持つ「居心地の良い場」という機能が解説されていました。
そして工芸品の中でもっとも人間に近いものとも言っていましたね。
やはり良い椅子に出会えた人は幸せです。
そして優れたデザインは何年経っても永遠の美しさを持っている。
マッキントッシュが1902年に発表したヒルハウスの椅子というのがあります。
この椅子はあまりにも有名ですが、100年以上経った今でも凛とした美しさを持っていると思います。
一方、番組で紹介された磯崎新の椅子「モンローチェア」
こちらも飛ぶ鳥を落とす勢いで現代を代表する建築家が1971年に創った椅子ですが、マッキントッシュのそれを踏襲しているけどなかなか超えることは難しい。
今回は木の椅子ということでしたが、金属を利用している椅子にも素晴らしいのが多いです。
先日オープンハウス「自給自足の家」ではアルコランプを当事務所から新築祝いとしてプレゼントしたのですが、
このランプの下で、ぜひまどろんで欲しいのがコルビジェのLC4です。
私が今最も欲しい一品で、多分次の作品の新築祝いにしても良いかもと考えている作品。
大きな窓の外に広がる景色を眺めながら
こんな椅子で本を読むなんてなんて贅沢な時間でしょう。
LC4については一昨年の旅行でパリ郊外のサヴォア邸に行った際、オリジナルを堪能してきました。
この優美なデザインはサヴォア邸のバスルームにもタイルで作った休憩場所を見ることが出来ます。
究極のリラックスチェアでしょう。
椅子の話は本当に深いです。
美の壺は日曜深夜0時15分からも再放送しますから、興味をもたれた方はぜひご覧下さい。
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