勝利宣言なんておこがましい

新潟県を襲った豪雨もようやく去り、昨日は一日後片付けに終われました。
私の自宅は近くの堤防越水であわや冠水というところまできましたが、それも結果としては起こらず何事も無かったかのような普段どおりの風景です。
しかし、土曜日水位も下がり、我が家に避難していた友人も家に戻れたので妻の実家と私の実家の様子を見に行くと、そこはとんでもない状況になっていました。

妻の実家は下田地区牛野尾ですが、今回の水害は山沿いに被害が大きかった。

土手の決壊、道路の陥没、土石流と下田地区に入った途端被災地の様相が現れます。

我が家から数キロしか離れていないのですがね。

下田庁舎には自衛隊の車が駐車されています。

途中何箇所も通行止めになっており、迂回路を通って牛野尾に入りました。

メインの通りは山崩れで片側交互通行ながら通行可能ですが、部落への道はご覧のように土砂が堆積しています。
裏の沢が崩れ、土石流になりました。
奥の家が流されています。
妻の実家は画像左手の家。
奇跡的に自宅は直撃を免れました。

家の前の田んぼはご覧の通り。
他の田んぼも大分流されているようで、どれ位減収になることやら。

収穫を待つばかりだった夏野菜の畑も全滅です。

今年初盆を迎える大おばあちゃんや祖先が眠る墓も流されました。

翌日曜日は朝から手伝いに入りましたが、義父や部落の男手はもっぱら道路復旧で自宅なんて構っている場合ではありません。
行政指示の前から自主的に復旧に当たっています。
道路が復旧しないと、その先が進みませんから。

外から来た私たちは泥だらけになった農舎の道具を外に出し、泥だし。

山沿いにお寺があるのですが、山崩れはお寺の左右で起きています。
お寺とその直下の妻の実家は奇跡的に難を逃れた感じです。

敷地内には土石流は流れましたが、家の中には入っていない。
近所の家の多くは家の中が土石流だったり、流木が壁を突き破っています。

押しつぶされた家。
1mくらい土砂が堆積しています。

復旧には時間がかかりそうです。

それでも夕方にはこれくらいまで土砂を搬出出来ました。
このころようやく平野防災相をはじめとするご一行が視察のために到着。

さて、今回の震災では市街地で堤防が決壊することも無く、また防災放送などにより避難も余裕を持って行われたと7.13水害の教訓を生かした対処が出来たとのこと。
被害も最小限で済んだと一応の勝利宣言がなされました。

でも本当にそう?
150年に一度を想定してつくった堤防はあちらこちらで越水し、もう少し長く雨が続いたらかなり危機的状況に陥っていたでしょう。
しかもたった7年のサイクルで前回の倍近くの累積降雨量を超えてしまう。
次は流行の想定外?
でも二度あることは三度ある。
勝利宣言より、今回からもしっかり学ぶべきを学び取りましょう。
原発も津波を想定した堤防を造るとか言っていますが、そろそろ自然を封じ込めるのも限界かなぁ。

被災された方にはお見舞い申し上げます。

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