来る人しか来ない

この二日間、1級建築士講座ではカウンセリングを行った。
いよいよ今日は設計課題の発表となるが、発表前の講座の仕上がり具合をチェックし、受講者の不安を取り除こうというのが目的である。
現在、情けないことに講義の出席率は50%程度だ。
皆、それなりのお金を払っているはずなのだが、なぜか出てこない。
3月から始まったこの講座だが、一度も顔を見たことの無い人が結構居る。
私の受け持ちは昨年、設計で失敗した受験者が対象であるが、なぜ失敗したのか、その原因を謙虚に受け止め、自分に足りない点を補うのがSTEP1今までの講義だ。
それに一度も出席しないということは昨年落ちた時点と同じ環境でまた今年もスタートを切るということになる。まったく時間がもったいない。
8月からは学科合格者を加えて、課題発表後のSTEP2が始まる。
例年、ここら辺から出席率が上がるのだが、学科合格者は今まで勉強を続けてきた生活のリズムがあるが、STEP1をサボった連中はさあこれからと思ってもなかなかサボり癖が抜けない。
2日間のカウンセリングで顔を見せたのは真面目に授業に出て、しかも課題をしっかり提出している受講者だけだった。顔をたまに見せて、課題を提出しない人はやはり来ない。
来てくれた人たちの仕上がりはよく、こちらもあまり問題提起する必要が無い。
指導しなければ行けない人たちは大抵こういう場には顔を出さないものだ。
来てくれた人にこれから加わる学科合格者のうち真面目な人が加わり、出席率は70%程度まで上がるだろう。そして人たちの中から設計試験の合格者が生まれる。
1級建築士の合格率は2次試験の設計製図で3割程度である。
受講者でちゃんと出席し、課題を提出してくれる人は5割程度。
彼らが全員合格してくれれば学院側は万々歳ということになる。
試験当日に奇跡は起きない。
結局、真面目にやった人が正当に受かるだけだ。
むしろ真面目にやった人でも当日の状況で落ちるというのが現実なのだ。
現段階で来ない人はただお金をどぶに捨てている人だ。
結局のところ、こちらがどんな指導をしてやりたくても来る人しか来ないのだ。
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