東京新名所

昨日は日帰りで東京へ行ってきた。
参加している勉強会のセミナーへの参加とついでに最近出来た建物を見学に行ってきた。
東京駅前にオープンした新丸の内ビルと六本木の東京ミッドタウンだ。
どちらも国立新美術館よりはマシだったが、あまりインパクトは無かった。
上質な内装で大人の雰囲気を十分作れていたと思うが、建築としてどうというと感動は少ない。
やはり東京ミッドタウン内に安藤忠雄が手がけた21_21 DESIGN SIGHTはさすがだ。
唯一ワクワクする建築だった。
最近次々と再開発プロジェクトが立ち上がるが、感動する建築が少なく感じるのは歳を取ったせいなのか。
 
セミナーでは建築なのになぜか食について学んだ。
講師の林のり子さんによると日本の食文化は農作物を栽培する農耕文化と採取する縄文文化の2大勢力が混ざり合っているのだそうだ。
欧米は狩猟型で日本とは明らかに違う文化を作ってきた。
そういう話をベースに考えると日本の建築という文化も新たに見えてくるというわけだ。
農耕文化は生活の安定をもたらした一方、自然を制御しようと驕った。
自然を素直に受け入れ付き合う縄文文化のほうがエコロジーだ。
農耕文化をアクティブとすると縄文文化はパッシブという訳だ。
このバランスをどうとるかが重要なようだ。
衣食住は人間にとって不可欠である。
食と住は切り離して考えることは出来ないのだろう。
最近、屋根緑化を進めた屋根菜園を私は提唱しているが、あながち外れたものではないようだ。
 
ところで、最近の大型開発プロジェクトで目玉となるのは有名レストランの進出だ。
建築がどうのと言うより、どんなレストランが入っているのかの方が話題になるし、決して安くは無いそうしたレストランの前には長蛇の列だ。
せっかく高級な食事を取るのに、並んで待たなければならないという日本人は縄文文化を学んだほうが良いかもしれない。
 
 
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