香港・澳門 ~1日目

我が家の年中行事ともいえる海外建築視察。
ここ数年、ユーロ高・燃油サーチャージと通常の5割り増しに近い金額を使いそれでも旅を続けてきたが、今年は未曾有の不景気、しかも着工棟数が減るだけではなく、デフレによる低価格志向から設計業界としては深刻な状況のなか、今年も のほほん と出かけて良いものかと自問を続ける。
旅というのは足を止めたらそれで終わりだということを、私自身が一番知っている。
止めるのは簡単だ。
理由付けなど幾らでもできる。
しかし、時間もどんどん無くなっているんだよなぁ。
二十歳の頃は無限にあると思えた時間だが、40過ぎて第一子となると、息子と過ごせる時間も短い。
それに息子が私と過ごしてくれる時間だって精々中学くらいまでだろう。
ひたすら海外の街を歩き続ける私の旅のスタイルだって60歳が限界かもしれない。
そんなことを考えると現在48歳の私にとって息子と歩く世界の旅はせいぜいあと12回程度だ。
それ以上行けたらそれは儲けみたいなものだろう。
やっぱり止めたらいけない。
今年もとにかく出かけようと決心したのが11月中旬。
さて、行くとしたらどこに行こうか?
最初に候補に挙がったのがNYだった。
アメリカはここ15年くらい行っていなかったし、実のところNYは初めて。
しかもこの円高だしね。
で、予約しようとしていたコンチネンタル航空がスカイチームからスターアライアンスへ乗り換え。
今回のフライトでエールフランスのマイルに決着をつける予定だったので、それは痛い。
この段階でスカイチームのノースウェストの料金は一家で10万円高。
だったら最低限マイルが溜まるアジアを目指し、エールフランスのマイレージをお仕舞いにしよう。
アジア圏でスカイチーム利用というと大韓航空の韓国かノースウェストが乗り入れている香港。
韓国は行ったけど、香港はまだ行ったことが無い ということで今年は香港に行くことに決めたのである。
香港はかつてのイギリス領、澳門はポルトガル領ということもあり、建築的にも面白いだろう。
アジア圏はパッケージツアーの方が圧倒的に安い。
マイレージ最優先なのでノースウェスト指定のパッケージを探したところ、3.2万円4日間が最安値であった。
燃油サーチャージ3,000円空港利用税を含めても一人4万円弱である。
一家合わせた旅費が昨年の燃油サーチャージよりも安い!
ところが安いには理由があるのね。
ノースウェストの香港便は成田夕方発香港深夜着 香港朝発の成田昼着というスケジュール。
日本-シアトル便がそのまま香港に繋がっているためだが、これでは最初の日と最後の日は移動のみで正味2日しかない。
ヨーロッパじゃあるまいし、移動で2日も使うなんて。
延泊も考えたが、一人7千円だというので高いなぁと思い延泊を諦める。
7千円なんて一部屋代じゃないか。それを一人7千円なんてぼったくりも良いところだ。
もう一つカラクリが...
最初の日に市内観光と称するお店巡りが組み合わせてあり、現地の代理店がお店からマージンを得ているのだ。
まあ、それにしてもお店に付き合うだけで香港の主要な部分を効率的に見学できるのだからそれも良かろう。
今回の旅でエールフランスと業務提携しているJALの国内往復航空チケットが手に入るからね。
 
さて行き先を決めたが良いが、結局 準備したのは前日といういつもの慌ただしさ。
基本的に貧乏旅行なのでなるべく無駄な経費は掛けたくない。
出発日の6日はちょうど日曜日ということもあってETCの千円が使える。
しかし、関越経由を千円で行けるのは東松山まで。
成田空港まで行こうと思うと結局4,050円も掛かってしまう。
そこで磐越経由常磐自動車道を考えると稲敷まで千円で行ける事が判った。
そこからは一般道だが、空港までは1時間、これはいける。
フライトが6時だから4時にチェックインしなければならないが、逆算しても家を9時に出れば十分である。
夏樹の日曜日のお楽しみ、シンケンジャーと仮面ライダーWを見ている間に荷物の最終確認。
まあ、例年と違い、暖かいところに行くので準備も簡単でありがたい。
 
予定通り9時に家を出た。
成田に向かうのに三条燕ICから新潟方面に走るというのも変な感じである。
今回はエコランにも挑戦しているので、スピードも100km/hの安全走行。
新潟から磐越に入り、一路会津若松を目指す。
猪苗代湖を右に、磐梯山を左に見ながら走っていると、これから香港という感じが全くしない。
どう考えても磐梯熱海で温泉だね。
常磐道には昼過ぎに入る。
やはり太平洋岸は天気が良い。
2時半、エディックスのナビが何故か稲敷の手前、阿見東ICで降りろと言うので高速を降りた。
料金は本来ならば9,100円だが、無事1,000円でゲートを出た。
阿見といえば今年の7月にオープンしたばかりの巨大アウトレットがあるところ。
実際、ICもアウトレットのためにあるような感じである。
アウトレットモールを横目で見ながら成田に向かうがやはり一般道は時間が読めない。
結局ナビの予定到着時間を30分遅れて空港に到着した。
家を出るのを10時にしていたらヤバかったかもしれない。
去年までは夏樹も小さかったので空港まで車を取りに来てもらったが、今年は夏樹も大きくなったので、経費削減で民間駐車場へ車を預けに行く。
ノースウェストが所属するスターチームが入る第一ターミナルの北ウィングまでは駐車場のバスに送ってもらう。
すでにカウンターではチェックインが始まっており、今年はあまり時間が無い。
デルタ航空に買収されたノースウェストの窓口はすでにデルタと一緒になっておりちょっと戸惑った。
チェックインカウンターにEチケット、パスポートなど必要書類と荷物を持っていけば全ていけるのではなく、セルフチェックインと言うのが導入されていた。
まず旅行者は自分で端末にチェックインをして搭乗券を発行し、それを持って荷物預け入れとなる。
事前にインターネットでも出来るらしいので、それをしておけば簡単だが、空港でやるのは結構面倒くさいかもしれない。
でも私達家族は夏樹が居たので係員が優先的に全てをやってくれて楽だった。
円を香港ドルに両替し、出国、搭乗ゲートに入ったのは30分前。
先日のメールは第2サテライトのドトールコーヒーでビールを飲みながら書いたもの。
定刻通り離陸 約5時間のフライトは順調だった。
現地時間の時差は-1時間。
現地時間11時に到着。
今回の旅行は企画旅行なのでホテルまでの送迎が付いていて助かる。
私達のほかもう一組いるとのことだが、なかなか現れず、待たされる。
ようやく現れたのがおばさん2人組。
我が家と5人のためにマイクロバスが用意され、各々のホテルに送ってもらう。
おばさんたちのホテルはビクトリア湾を臨む尖沙咀の一等地 新世界中心にある「ルネッサンスカオルーン」なかなかの高級ホテル。
彼女達が降りてから、15分ほどバスで揺られるが、繁華街から随分離れる。
もう香港島の摩天楼も見えない随分寂れたところで降ろされた。
ここが私達の泊るホテル「リーガルオリエンタルホテル」
随分先ほどのホテルとは違う。
まさか、同じ価格のツアーでないことを願う。
部屋に落ち着いたのが12時半。
さすがに疲れた。
もう思考能力も無くなっていたのでシャワーを浴びてベッドに入った。
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