UIA 2011 TOKYO :Design 2050

建築家は時にさまざまな提唱を世界に向けて発信してきました。
有名なところでは1933年にCIAM(近代建築国際会議)第4回会議で採択された「アテネ憲章」。
ル・コルビジェの提唱した「輝く都市」の理念に沿う形で、都市を「住む、働く、憩う、移動する」という観点から検証し、その後の世界各地での都市計画に大きな影響を与えました。
高層ビルによるオープンスペースの確保、ゾーニング、歩車分離といった 私たちが見る大都市の形がそのときに造られたのです。
1993年のUIA(国際建築家連合)シカゴ大会では建築家たちが世界に先駆けて「持続可能な未来」の概念を提唱。
今日一般化している「サスティナブル・デザイン」という言葉を生み出しました。
この提唱が現在社会の中でどのような広がりを見せているかは、皆さんご理解いただけると思います。
 
さて、2011年UIA東京大会では21世紀の新たな憲章を示すべく「Design 2050」をメインテーマとし、世界中の子供から高齢者までの知恵を多く募り、2050年の人類の新しい未来を描き出すことをねらいとしました。
持続可能を環境面にとどまらず、社会的持続性、文化的持続性、経済的持続性などあらゆる面での地球の未来を多角的に検討します。
世界中から集まるパネリスト予定者達もそうそうたるメンバーで、インドの経済学者 アマルティア・セン氏や「もったいない」という言葉を世界に紹介したワンガリ・マータイ女史、不都合な事実のアル・ゴア氏など。ビルゲイツの名前も挙がっていたかなぁ。
1週間の間に100近くのプログラムが行われる予定です。
 
私もJIAの新潟地域会として何らかの関わりを持ててうれしく思っています。
先日の準備委員会に出席して、ようやく基本設計が終わった段階であることが判りました。
これからいよいよ各部の実施設計に入ります。
私もいづれかのプログラムに加わることになるでしょう。
概要がわかり次第、私もいろいろと情報発信をしていきたいと思いますが、ぜひ建築の専業者だけではなく、多くの人に参加してもらいたいと思います。
世界建築会議が過去に提唱してきたことは、その後の都市計画や社会に大きな影響を与えてきたのです。
その会議が東京で行われるということの意義は大きいと思います。
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