世界同時株安

アメリカのプライムレート問題がいよいよ世界経済に影響をし始めた。
今回の世界同時株安は実体経済とマネーゲームの遊離が表面化したものだろう。
プライムレートは低所得者のマイホーム資金の債権を商品化し、世界の投機家に売りさばいたのが問題になった。
日本でバブルが弾けたときは、そのほとんどの債権は日本にあったので国内で処理したが、今回のはその処理を世界が担保する羽目になったのだ。
いまだに下げ止まらないが、こんなときに損をするのは素人投機家である。
欲を出して信用取引をしている連中は持ちきれなくてたたき売りする。
アメリカは別として他の国は実体経済がどうこうという訳ではないから、持ち続ければいずれ適当なところまで回復するであろう。
金があればむしろ下がった今こそ買いである。
 
しかし、こうしたマネーゲームが健全なのだろうか?
金が等価交換のためにある時は良いが、それそのものが商品化すると話は複雑になる。
投資することでより増えるならそちらに流れるのは自然の摂理であろう。
それが原油高の実態だ。
中国での消費が拡大し、有限資源が貴重になればそちらに金が流れる。
ガソリンの代替にエタノールと言えばとうもろこしの先物に金が流れるといった具合だ。
先物取引も相場の安定を目的として行われたが、それがマネーゲームによって荒らされた。
 
マネーゲームの主役は世界中の金持ちの投機家である。
マネーゲームはあくまでもゲーム。
そこに生活を賭ける連中はいつか破綻する。
余剰金でやるのが原則で、素人が老後の資金を賭けてはいけない。
 
ゲームが世界経済に影響を与えると言うのは問題だ。
損をするのは素人投機家であり、弄ばれた経済の影響を受けるのはゲームに関係の無い庶民ばかりだ。
金は等価交換のために使うのが望ましい。
そしてなるべく使わない。
自給率の向上である。
年寄りの箪笥預金を流動化させることが景気回復の要であると嘯いているのは投機よりの政治家だけ。
騙されてはいけない。
賢い消費者になって消費活動を行うことが一番健全な姿である。
 
流動資金を持ち合わせない私はそう思う。
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