那須歴史探訪館 隈研吾

同じく那須町にある那須歴史探訪館です。
前日から見てきた馬頭広重美術館、先ほど見た石の美術館と並ぶ三部作の最後の作品。
地元で取れた「藁」「石」「紙」といった素材を生かし、最も完成度が高いと思われました。
 
 
 
竣工年が近いこともあり、ディティールは一連の作品に共通していますが、他の作品のような荒削りな感じではなく、落ち着いた造りです。
 
 
ガラスの結界の内にあるスクリーンはメタルラスに藁を吹き付けて固めたもの。
和紙よりも荒い風合いが外光を通す感じが素敵です。
ちょっと使ってみたいテクスチャーですね。
 
 
オリジナルの椅子の座面は木毛セメント板、パーテーションはメッシュに蔓を撒きつけただけ。
これだけシンプルな素材なのにしっかり生かしきっているのはさすがです。
 
 
心を満足させてくれる隈研吾の作品ですが、気になるのは展示物よりも作品が一人歩きしているところ。
今日本で一番のっている隈作品ですからしょうがないのですが、尋ねる人のほとんどは私達のような建築関係。
学芸員も建築の専門家のように説明しています。
建物だけでこれだけ人を引っ張れるのも素晴らしいと思いますが、もっとソフト面を強化する必要がありますかね。
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