家の衣替え-エアコンの掃除

政府の発表したこの夏の節電対策としてさまざまなメニューが提案されています。
その中でエアコンを使わないで扇風機にすると50%の削減と言われているのですが、この計算根拠がわからない。
単純に消費電力で計算すると扇風機はエアコンの1/10以下ですから90%削減出来るのではと思うのです。
夏の電力のピークカットにもっとも有効であろうと思われるのはやはりエアコンの利用を控えること。
しかしながら、現実的には気密化の進んだ建物は室内気候を空調に頼るのが前提に設計されていますからかなり厳しいと言わざるをえません。
また、体温コントロールが出来ないお年寄りや病気の人も居ますから、適切にエアコンの利用をするべきでしょう。

単純に設定温度を上げるといいますが、それが人間に我慢を強いるようなものではいけないと思います。
「がんばろう!」とか根性が好きな国民性ではありますが、もっと科学的な対処のほうが現実的。
人間は体温を下げる為に汗をかきます。
これは気化熱を利用したものです。
エアコンを単純に室内温度を下げるだけの目的で使用すると、人間は汗をかかない状態になり代謝が鈍ってしまいます。
すると現在の室内温度に満足できなくなったり、過度に冷やして身体を冷やしたりする。
汗をかくのは大切な人間の代謝機能ですから、どんどん行ったほうが良いでしょう。
汗をかいたときにふっと吹く一陣の風の気持ち良さは誰もが体験したことがあるはず。
人間の体感温度は気温だけではなく、湿度、風速、着衣量によって左右されます。
ですからこの環境の適切な組み合わせを作ることがもっとも人間には快適な環境といえます。

具体的には
①エアコンは適度に発汗する程度の温度設定が望ましい。
②時折吹く風があると清涼感を感じる。
③汗が気化する湿度である。
というような室内気候を作り上げれば快適に過ごせるということになります。

①については奨励されている28℃程度。
ただし、このままでは暑く感じます。
②については風速1mで1℃体感温度を下げると言われていますが、人間は環境に対しての順応作用がありますので、やはり風に当たりっぱなしでは無く、扇風機なら首振りさせましょう。
③については10℃以上のときは湿度が上がれば上がるほど暑く感じますので、下げたほうが良い。エアコンの冷房は除湿もしますのでやはりエアコンはつけた方が快適。

やはり暑いときは我慢せずにエアコンをつけた方が身体には良さそう。
エアコンの節電を考えるにもっとも効果的なのはコンプレッサーの負荷を軽減すること。
体感温度は室温のみにあらずということを理解し、設定温度を28℃にする。
日の出前に冷気を取り込み、陽が射し始めたら窓を閉め、カーテン等で遮熱する。
エアコンが性能を発揮できるように、こまめに掃除をする。
というのがまもなくやってくる真夏への現実的対処法ですね。

さて、前置きが長くなりましたが、そんな訳でエアコンのお掃除を昨日行いました。
我が家のエアコンは新築時に取り付けたまま、水害で室外機が水没し、もうだめかと思ったら奇跡の復活をしたもので今日まで使い続けています。
10年以上使っていますし、本当なら省エネエアコンに買い換える時期には来ているのですが、ちゃんと動くのに買い替えというのもメーカーの戦略に乗っているようでイヤ。新しいエアコンは我が家の60%程度の消費電力にまで進化していますが、利用頻度を考えるとそれでも10年以上償却期間がかかってしまいます。
「地球に優しいエコはお財布にもやさしくなければいけない」
というのが新・森の生活プロジェクトの考え方ですから、使えるものはしっかり使う。
ただ、今ある性能をきちんと発揮できるようにしなければなりません。
吸気口の掃除、フィルターの水洗いのほかにもエアコンに負荷をかける要素のひとつに熱交換フィンの埃による目詰まりがあります。
最近は便利なクリーナーがホームセンター等で売っていますから簡単に掃除出来ますね。
埃はカビの温床にもなりますから、最低でもシーズン前の掃除をお勧めいたします。
掃除を終えて試運転しましたが、今年も爽やかな風を出してくれました。
なるべく使わないようにするけど、暑くて我慢できなくなったらヨロシク。

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