教科書至上主義の弊害

今回の住宅改修での失敗を寝ても醒めても考えてしまいます。
一体原因はどこにあるのか?
スロープの勾配を途中から変えた業者さんがその選択をしたのは何故なんだろう?
思うに、福祉住環境コーディネーター検定のテキストに書かれているスロープは1/12~1/15という数字が頭から離れなかったのではないでしょうか?
今回、最初に設置したスロープの勾配は1/12でした。
土間の広さから言って、これがぎりぎりの勾配です。
この1/12の勾配はテキストで言うところの下限値。
これ以上きつい勾配ではテキストから外れてしまうと考えたのかなぁ。
確かに試験で1/10という解答を選択したら間違いとされてしまうでしょう。
だからといって1/12を死守するがゆえに、残りをすりつけ板のように考えるなんてのは「規則の整合」からかけ離れた発想です。
これは業者さんが1/12の勾配を大切にしたがゆえに自分で考えだした対処法。
実際のところスペースの制約から必ずしもテキスト通りの勾配を取る事の方が難しいという実態があります。
でも今回のように自走ではなく介助ならば下限を1/12にこだわる必要などはありません。
多少きつくなっても(限界はもちろんあります)、規則の整合を優先すべきでしょう。
そういったことは実践から学ぶもので、教科書には載ってきません。
教科書の知識ばかりで頭でっかちになっても、実践の中から何を優先すべきかをきちんと学べていないと今回のような失敗をしてしまう。
金曜日には責任を持ってスロープを直したいと思います。
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