イエローカードのつもりがレッドカードで退場

ライブドアの堀江社長がとうとう逮捕されてしまいましたね。
世間の反応はさまざまです。
国内の報道は悪人として扱っていますが、外国メディアはそうでもないのが面白いです。
国内メディアは堀江個人の生い立ちから人間性までリサーチし、ネガティブな面をクローズアップしているし、きっとそっちのほうが日本人受けして視聴率稼げるのだろうけど、外国メディアはまた日本の市場が閉ざされることを懸念しています。
株式を公開しているのだから、それが高く評価されたほうが良いに決まっているし、株式分割も違法ではない。株を買う、買わないはあくまでも投資家の責任ですから、いろいろな情報を持って自己防衛するしか無いのではないでしょうか?

実を伴わない株価は結局のところ、いつかは化けの皮がはがされて、相当の株価に落ち着きます。
市場経済とはそういうものだと思います。
どうも今回の場合は、株式分割をして株数を増やし、ライブドアのイメージを利用することで株価を押し上げ、膨大な資金を得ただけ。もちろん粉飾決算は商法違反だから処罰の対象だと思いますが、彼らは分割した株により子会社化した会社の資力を高めているだけで、売り逃げているわけではない。
資金を得た子会社がしっかりとした経営を行って、実の伴う株価にして、投資家に還元出来ればそれで良かったんじゃなかろうか?
ニュースでもホリエモンは忘年会でライブドアを世界一の会社にしようと社員に呼びかけているし、それは本当にそう思っていたんだろうな。ただ、焦りすぎた。
資金力だけ大きくても実態が伴わなくては張りぼてに過ぎないのに、ちょっと自分を見失ったんじゃないだろうか?
きっとアメリカだったらそんなに問題にはならなかったんだろう。
M&Aで資金力がつき、経営も変わって良くなった企業はいくらでもあるし、M&Aされたくなければ株を市場で公開しなければ良いだけです。フジテレビの時もなるほどうまい方法があるものだと感心したし、ライブドアがM&Aを成功させたら面白いなとひそかに思っていました。
 
結局、彼らがやっていたのはマネーゲームですから。
ゲームでイエローカード覚悟のつもりがレッドカードを出されちゃった程度なんじゃないのかな?
審判が頭の固い旧世代で厳しい判定がついちゃったということでしょう。
言い換えれば、日本の未熟な市場が出る釘を叩いたということでしょうか?
多分、海外メディアの方が冷静にみていると思いました。
 
堀江社長は以前どこかの講演会で、自分は何も怖くは無いと言っていました。
事業に失敗しても破産して、数年間禁治産者になるだけだ。
だから、恐れずに拡大思考で事業展開するのだと。
 
こういうマネーゲームは観戦している分には面白いし、なかなか考えさせてくれます。
しかし、選手(ホリエモン)はレッドカードで退場(破産)するだけだけど、このゲームに賭けていた投資家たちは大変でしょうね。あくまでも自己責任とは言うものの、東京地検が入らなければ上げ続けていた株を紙切れにされそうなのですから。地検が入るまでは別に誰も損はしていなかったはずなのに、入った途端に大暴落です。市場に影響が出ないように配慮したとはとても思えません。
M&Aを恐れるくせに株式上場している企業が最近威勢の良いIT産業に恐れをなし、
メディアに出すぎたホリエモンがエスケープゴートにされちゃったというのが実際のところなんじゃなかろうか?
 
僕は株をやらないので、別に被害者意識を持っていません。
ですからどこぞのコメンテーターのように彼らを批判する気持ちはあまりありません。
むしろライブドアや堀江社長の感性は悪くは無いと思います。
Skypeだって彼らが日本に持ち込んだんですからね。
イエローカードやレッドカードをもらう選手が悪人であったり無能であったりする訳ではないのです。
むしろ勢いがありすぎてもらうのでしょう。
 
これでしばらくは試合には出れなくなるでしょうが、ルールブックの通りペナルティを受けた後、また元気に試合に復活してきて欲しいいと思いますよ。
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