中越地震復興の闇

昨日は主催している建築系ボランティア「福祉住環境コーディネーターネットワークFJCN」県央地区の例会で川口町社協の石坂さんに「中越地震ー震災から復興までのあゆみ」をお話いただいた。
 
講師自身も被災者であることから、リアルな話を聞くことが出来た。
被災直後はとにかく生活の確保という共通の目的があり、被災者の気持ちもまとまり、ボランティアの活動も素直にありがたいと感じたそうだ。
それが時間の経過とともに被災者のおかれた状況がそれぞれに変化し、どんどんエゴが出てくるのが残念だったと講師は話す。
 
ある程度の生活の確保が出来ると、いろいろ考える余裕が出来てきたが、それがポジティブな思考ならよいが、人によってはネガティブな思考になる。
また被災地における情報量が少なく、それも拍車をかけることになるのだそうだ。
被災した人たちはもちろん悲惨な状況にある。なかなか他人のことまで考えやることはつらいだろう。
 
中越地震から1年と3ヶ月が経過した。
ライフラインや公共施設の復旧はだいぶ進んでいるが、一方で個人の生活は人それぞれである。
被災した人がたまたま新築を考えていた時なら、資金も余裕があり、補助金もプラスになるが、その反対の人もいる。
若ければそれでも借金できるが、年金生活者はそれもできない。
行政から支給された補助金では壊れた自宅を解体するぐらいしかない。
 
三条の水害のときもそうだったが、仮設住宅に住む人は二通りだ。
新しい家が出来るまで住む人と、行き先を失った人。
行政が用意する復興住宅は戸数が足りない。
先が見えない人たちに不公平感が広まっていると言う。
 
復興直後はまとまりがあった地域も1年経過して微妙な変化が見られ始めた。
一度壊れると、なかなか元通りには出来ない。
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