なんでキャンプをするのか?

今年は春からキャンプ三昧だ。
なんでかというと7月の北海道旅行のシュミレーションというのが一番大きな要因だ。
しかし、わたしも職業は建築家、単なる遊び三昧では情けない。
建築の仕事は建築物を作ることよりも、どんな生活を創造するかに重きを置く。
どうもこの辺が一般の人からは見てもらえないのが残念である。
ともかく「生活」の実践なくして建築は出来ない。
自分の生活を犠牲にして、家族を犠牲にして24時間働き詰めの人間が設計した建物ははたしてそんなに快適なのだろうか?ということだ。
(別に自分の趣味を肯定化しているわけではない)
 
さて、ところでキャンプだが、これは最小限生活の実践だ。
どれだけ少ない道具で快適な生活時間が過ごせるかという実験である。
だから道具に溺れ、食べることだけに時間を使うキャンプでは情けない。
適切な道具選び、キャンプサイトの構築を適材適所で行うことが重要だ。
雨が降っても雪が降っても快適な時間を過ごせることも大切だ。
時には椅子を見晴らしの良い場所においてのんびりと時間を過ごす。
これだけでもキャンプであり建築なのだと思う。
キャンプの形態は様々だ。
私はとりあえず6種類に分類している(その辺は後ほど)
キャンプの形態にあわせて適切に準備が出来るようにするのだが、このパッケージングもまさに建築的思考である。
単に広い納戸を求める素人と一緒というわけには行かない。
また、キャンプは自然に対していかにローインパクトで行うかも重要であり、まさに環境共生が求められる。
電気に依存した現代の脆弱な生活に対してもインフラに頼らない生活の実践の可能性がキャンプにはある。
こんな風に考えながら行うキャンプは設計にフィードバックされる。
 
キャンプする意義を理解いただけただろうか?
 
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