「このブログはプラハのホテルで書いたのですが、インターネットがタイムアウトでアップできなかったので、ブダペストのホテルに着いてアップしました。」
ウィーン二日目、昨日はザルツブルグへ日帰り旅行をしてきた。
ザルツブルグはウィーンから300キロほど離れている。
それを往復600キロもしてこようというのだから、無駄が多い。
アジアを旅している外人が、東京で一泊し、次の日日帰りで新潟を観光するみたいな感じである。それでも行きたいくらいザルツブルグには思い入れがあった。
何を隠そう、私はミュージカル映画が大好きだ。
その古典的作品として「サウンドオブミュージック」があるが、その舞台がザルツブルグである。私にとっては聖地なのだ。
幾度となくザルツブルグへの旅行を企てたが、なかなか実現しなかった。
そこで今回のオーストリアはウィーンよりもザルツブルグをメインにした。むしろウィーンなどは市庁舎前のクリスマスマーケットでポンシュを飲んで、揚げせんべい(?)を食べただけだ。
さて、今回利用したのはIC(インターシティ:国内長距離列車)である。
SCみたいな国際高速列車とは違い、ローカル感が強い。
私たちは南駅前のホテルに宿泊しているが、ザルツブルグへは西駅から出発する。
南駅から西駅へはトラム18号線で一本である。途中地下に潜ったのでトラムも路面だけ走るわけでは無いらしい。
ウィーンからザルツブルグまでは始点終点なので座席の指定はしなかった。
列車には車両ごとに行き先が書いてあり、それを見落とすと大変なことになる。
途中で切り離される車両があるからである。
2等車両に乗り、予約されていない席を探し出す。(ほとんど予約されていなかった)
昨日はすごく天気が良く、放射冷却がすごかったようだ。
水溜りは凍り、そこらじゅうに霜が降りている。
8時半に出発、途中霧でほとんど視界が利かない状況が1時間ほどあり、ザルツブルグもこんなだったらせっかくの景色も見れないと心配したが、11時半に着いたときにはすっかり晴れていた。
ザルツブルグに近づくに連れ、辺りの風景はすっかりアルプスのそれに変わる。
牧歌的な風景が車窓に広がり、どこを撮ってもカレンダーの一ページになりそうである。
ザルツブルグは本当に小さな町だ。
回るだけならあっという間に回りきれるだろう。
しかし、ザルツブルグのシンボルでもあるホーエンザルツブルグ城に登るとさすがに時間が掛かった。
夏樹の喜ぶケーブルカーで登るとすばらしいパノラマが広がった。
ザルツブルグ市街を一望出来た。
城を歩き、その反対側にはザルツマングートの冠雪した山々が広がっていた。
その山々を望む城壁のカフェで地ビールを飲む。
もう、ご褒美以外の何物でもないでしょ。
妻は感動を絵葉書にしたためていた。
初夏なんかにもう一度来たい。そしてマリアと子供達がピクニックに行ったザルツマングートを歩いてみたい。やっぱりたった1回の訪問ではダメだ。
城でのんびりしていたらあっという間に4時になってしまった。
帰りに新市街のミラベル公園を横切り、5時のICに乗り込んだ。
途中の店で藁で作った鹿のクリスマス飾りを購入した。
我が家への唯一の今回の土産になるだろう。
帰りの列車は車窓が楽しめない分、近くの席の人たちとのコミュニケーションが楽しめる。
夏樹が居るお陰で、そういうのは楽だ。
夏樹も何の屈託もなく、近くのおじいちゃんやおばあちゃんに寄っていく。
どこの国でもおばあちゃんは何かしらのお菓子を持っているようで、夏樹がチョコレートを貰ってきた。言葉は通じなくても、お菓子がもらえれば夏樹にとっては良い人で、一層近くに寄り添い、なにやら話(?)をしているようだ。
妻が持参した折り紙で鶴を作り、それを夏樹から渡してもらう。
折り紙の鶴はどの国でも喜ばれるので、もうそれだけで車内の雰囲気が良い感じになった。
世界の車窓からのワンシーンのようだ。
次々と到着駅で降りていく乗客が嬉しそうに折り紙を持ち、夏樹に向かってバイバイと言い、夏樹もそれに応えていた。
ウィーン西駅に到着したのは8時半を回っていた。
着いたその足で、今日のブダペスト行きEC(ユーロシティ)の座席予約を入れた。
ウィーン最後の夜である。まっすぐ帰らないでメトロU3とU2を乗り継ぎ、市庁舎へ。
さすがにちょっと疲れたが、初日は三脚を持っていかず、あの市庁舎のライトアップが上手く撮れなかったので、どうしても一枚写真を撮っておきたかったのだ。
マーケットは9時に終わるようで、ぎりぎりだった。
ホテルに着いたのは9時半。寝たのは10時を回ってしまった。
今回の旅行でもっとも夜更かしをした日であった。
さて、今日は最後の訪問地 ブダペストだ。
一体どんな街が私たちを迎えてくれることだろう。
いよいよ最終日ですね。文章からヨーロッパの景色が思い浮かんできます。スタートはとてもとても心配しておりましたが、最初大変な思いをされた分、後半はご褒美の連続でしたね。残りの旅を楽しんできてください☆
ガスくんさん メッセージありがとうございます。楽しい旅もいよいよ終盤です。楽しい時間はあっという間ですよね。