おうちシアターのススメ

昨日、「新・森の生活」プロジェクトで家を創って頂いたクライアントが遊びに来てくれました。
今年のボーナスでいよいよプロジェクターを購入したいとの事。
私が設計する家ではあまり大画面TVをお勧めしていません。
インテリア的にあの大型家電が部屋に偉そうに鎮座しているのが好きではありませんし、ダラダラとTVを付けっ放しにするという生活もどうかと思います。
だからと言って映画やドラマが嫌いなわけでもない。
そこでいろいろ話し合い、プロジェクターとスクリーンの組み合わせにすることがあります。
「おうちシアター」です。

私の家ではもともとTVをオンタイムで見ないようにしていました。
ダラダラと付けっ放しにするのは嫌だからです。
この夏の地デジ化のおかげでそれが一層確立したものになっています。
そう、我が家は地デジ化しなかったのです。
もともとあったビデオには地デジチューナーが内蔵されていますから、見るならこれを使うしかありませんが、このビデオにはモニターが接続されていません。
接続されているのはプロジェクターのみ。
見たければ、その時間にカーテンを閉め、スクリーンを下ろして腰を落ち着けてみなければならない。
また、「日の出と共に起きる運動」実践中で夜の9時には寝室に入ってしまう我が家ですから、大抵見たい番組の時間には就寝しています。
その結果、やはり一旦録画して見るというスタイルにならざるを得ません。
録画のメリットですが、買い物と一緒。
その時の衝動で見たくなっても、録画すると本当に見たかったのかを考える時間が生まれ、取捨選択できるし、つまらなかったら飛ばしてみることも出来ます。
かくして我が家でTVプログラムを見るためには気合を入れて、見る環境づくりから始めなければならなくなったのです。
(昼食時のチョイ見は携帯のワンセグ使ったりはしますけどね)

これをストイックと感じるクライアントは多いので、大抵は大型TVに「おうちシアター」という組み合わせになるのがほとんど。
どうしても引き渡し当初からではなく、あとでお金が出来たらと後回しにされてしまいます。
それでもその日のために配線だけはやっておく。
カーテンを閉め、スクリーンを下げてプロジェクターのスイッチを入れる。
この所作が良いんです。
プロジェクターのファンの音が映写機のまわる音みたい。
家がいきなりプライベートな映画館に変わります。
一回味わうと、もうスイッチポンのTVには戻れない。
ダラダラTVを断ち切るとどれだけ自分の時間が持てるかを実感することでしょう。

設計の妙味は「仕掛け」をどう作るか。
「おうちシアター」でTVを見る時間は自分で決めるというライフスタイルは如何でしょうか?
フォーラムの設計はそうしたソフト面にも配慮しています。

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