電気に振り回されるより、太陽に合わせた生活を

オール電化と言う言葉がすっかりCMから聴けなくなりました。
オール電化とセットだったのが原子力発電による深夜の余剰電力を利用したエコキュートです。
各電力会社はこの余剰電力の正当性を持たせるために時間帯別電灯契約なるディスカウント価格を打ち出し、オール電化することの経済性を謳いました。
しかし、実のところ現在主流の発電方式である熱でタービンを回して電気を作るというのも効率的には良くありません。そうして出来た電気を今度は熱に変えようというのですから、そのロス率たるやとても省エネとはいえない実情があります。
原子力はCo2を出さないので地球環境に貢献できると言われ、なお安い電力で家計も助かるということで多くの消費者がオール電化に走り、そして時間帯別電灯契約を行っているのです。

さて、この時間帯別電灯契約ですが余剰電力が出来る夜中の間の電気料は1/3程度になりますので、この時間に次の日に使うお湯を作ります。
また、この時間を使って食洗機を回したり、洗濯をしたり、掃除をする人も居るでしょう。
メーカーもそんな層を狙って、消音型の家電を市場に投入しましたから、ますます日本人の夜型傾向は強まったのでは無いでしょうか?

しかし、これって良く考えるとおかしくない?
電力会社の事情に合わせて私たちの生活パターンをつくっている。
今のピークカット15%も何やら同じ匂いがしてなりません。

電気は便利なエネルギーであることは間違いありませんし、それを否定するものではありませんが、だからといって別に自分の生活を夜型にまでする必要はない。

我が家はもともと「日の出と共に起きる運動」実践の家庭ですから、早寝早起きでしたが、このたびの福島第一原発事故を受けて、一層、その生活パターンが出来上がりつつあるような気がします。

日々報道されている放射能ですが、これは放射能を帯びた塵を指します。
自治体が発表している空間放射線量と実際に個人がガイガーカウンターで測定した数値が3倍から4倍も違うのですが、放射能の塵は非常に軽く、日中の空気が温められ上昇気流が発生すると舞い上がります。しかし塵にも重さがありますから、当然地表近くのほうが舞い上がっている塵の空気中に存在する密度は高い。
結果、庁舎の屋上で測っている空間放射線量と地表付近で私たちが計測する値とでは当然、地表付近のほうが高い数値を示し、それが私たちが実際に浴びている放射線に近い数値ということになります。

この地図(クリックすると拡大します)は文科省が放射線に対する恐怖心緩和の目的で国民に貸し出していた放射線測定器「はかるくん」の添付資料で、平成2年~10年までに「はかるくん」の貸し出しを受けた人が測定した数値の平均を都道府県別に地図に示したもので、言わば原発事故前の日本の放射線量マップです。

新潟県を見ると0.043μSv/hと、なにやら今、県が報告している数値と変わらない印象を受けますが、こちらは塵の濃度の濃い地表付近の数値ですから、今 測定すればこんな数値では収まらない。やはり事故以来、新潟県の空間放射線量は3倍~4倍になったと理解すべきでしょう。

私たちの大事な子供を傷つける放射能の塵を少なくとも家の中から追い出すには掃除を徹底するしかありません。
しかし、日中は先ほども述べましたが、空気中に浮遊した状態ですから、幾ら掃除機で床のゴミを吸い込んでも、放射能の塵は減ることが無いのです。
一番塵が落ち着いている時間帯は早朝。それは屋内も屋外も。
ですから、窓を開けて空気を入れ替えたり、掃除機をかけるのは夜明け前から早朝のほうが理にかなっています。

家の中に屋外の放射能の塵を持ち込むのは人間です。
ですから、帰宅したらすぐに服を脱いでシャワーやお風呂で髪の毛や身体をしっかり洗うのが望ましい。
我が家では息子が帰宅するとすぐシャワー。妻が帰宅するとすぐシャワー。
そしてすぐ洗濯機を回してしまうことにしました。
今までは朝、洗濯機を回していたのですが、どうも夕方のほうが良いみたい。
なぜかというと、夕方洗濯してしまえば、その夜から次の日の夕方まで乾かす時間がある。
外に濡れた衣類を干すのは放射能の塵を吸着させるのと一緒です。
我が家は以前から(景観上も考え)洗濯物は家の中で干していました。
困るのは梅雨時で、朝洗濯しても夕方までにはきちんとは乾いてくれない。
ところが、前の日から干しているのですから時間的には2倍乾燥時間が取れ、余程の大物でない限りは夕方に取り込むことが可能になったのです。

朝の掃除と夕方の洗濯。
以前からの早寝早起きに加えて1週間。
ガイガーカウンターを持っていないので、実際の所は判りませんが、夜、食卓を照らすダウンライトにチンダル現象が起きなくなりました。
チンダル現象って光に空気中の塵が反射してチラつく現象で、照明の下でよく見ることができるアレです。
1週間、こんなことを実践するだけで、家の中の空気中の塵が目に見えて減少しています。

やはり人間も自然の生き物。
日の出と共に活動を開始して、日没後は仕事を終えて速やかに帰宅し早々に寝てしまうほうが良いようです。
経済にごまかされた夜型生活はそろそろ見直す時期です。
ピークカットで我慢するのではなく、生活スタイルを変えたほうが効果的だと考えます。

カテゴリー: つぶやき, 子育て, 建築, 快適!ほぼ無料生活 パーマリンク

コメントを残す