エアコンはいつつけていつ停める?

このブログの中で度々、室内気候のことを書いてきました。
夜の放射冷却が期待できる初夏の頃は、朝方の冷気導入と昼間の日射熱遮断で一日中快適な環境を作ることが出来ます。
入梅の頃は外気温もそれほど上がりませんので、雨を入れずに室内に風の道をつくることで過ごしやすい環境をつくりました。
さて、いよいよ梅雨も後半に差し掛かり、朝から気温も湿度も高い今時分はどうしたらよいものか?
一部の実験的な家では地熱(夏場は冷熱)を利用したクールチューブで涼風を導入するという試みもされていますが、結露に伴うカビの発生などの問題もあり、なかなか導入のハードルも高いです。

もっとも簡単なのはやはりエアコンをつけること。
省エネしなきゃぁと噴出す汗を我慢しながら扇風機で我慢しているというのが最近の時流らしいですが、それで疲れたり健康を害したりしては本末転倒です。
新潟県の今時分の気候でしたら、除湿することでかなり快適な環境がつくれますから、お年寄りや小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では無理せずエアコンをつけたほうが良いと思います。

我が家でもここ数日はエアコンのお世話になりました。
肌がさらさらするあの感覚を味わうともう元には戻れません。
エアコンの困ったところは、切るタイミングがなかなかつかめない所ではないでしょうか?
1日中エアコンつけっぱなしにしていたら、いつの間にか外のほうが涼しくなっていたなんて事は誰もが経験したことがあるのでは?
やはりせっかく便利なエアコンですから、その運転の目安があると便利です。
エアコンも外気温と連動して、外気を導入するほうが良いときは、そのように教えてくれると便利です(一部のメーカーにはそのような製品もあるようです)。

当事務所でも節電に協力しつつも建築家らしく、室内気候に妥協しない環境づくりをしようと考え、屋外温湿度センサーを導入しました。

温湿度センサーなどと偉そうに書きましたが、何てことは無い爬虫類や昆虫などを飼育している人が水槽やゲージに設置するデジタル温湿度計(左)です。

これが1,900円と案外お安い。
室内外温度をデジタル表示するタイプはいっぱいあるのですが、湿度まで測ってくれるタイプは少なく、これが一番リーズナブルでした。

右の白い温湿度計は以前から持っていたもので、こちらは室内でしか使えませんが、左の今回導入した温湿度計はセンサー部分が分かれていますので窓から出して外部に設置することが可能です。

このブログを書いている現時点で外気温は24.8度、湿度は–%と表示されています。
天候が土砂降りで湿度は90%を越えている為に計測不能となっているのです。
それに対して室内は28.3度、74%。
この環境はどんな環境なのでしょうか?
一般的には不快指数で判断するのがわかりやすい。

こちらは私が作成した不快指数を基にしたエアコン稼動の目安を示す表です。
不快指数表って縦軸の温度の並びが逆で、下のほうが高く表示されていてわかりにくい。
それに不快指数をいちいち数値化して判断するのも面倒なので自分で作り変えました。

この表によると、室内の環境は赤の部分にさしかかっています。
この場合、外の環境が良好なら外気導入すればよいし、そうでなければエアコンに頼ることになります。
さて外気ですが、どうやらブルーの快適ラインに収まっていますね。
ならば雨の当たらない窓を全開して外気を導入しよう。
この表を壁に貼り付け、室内外の温湿度を見比べながらエアコンの運転をすることにしましょう。
このような室内外の温湿度計とちょっとしたプログラムでお知らせナビ的な商品を誰か作りませんかねぇ?簡単だと思うんだけど?

根性よりはデータ分析。
それが人間の英知ってものです。
あまりマスコミに踊らされてはいけません。
放射能が心配?...うーん、そこんところはどうしよう?
やはり毎朝、掃除ですかねぇ?

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