家が家族を守る-逆浸透膜浄水器(RO浄水器)

福島第一原発事故もようやく政府が終息まで10年単位の長期化は避けられないという見解を発表しました。
発電所からの放射能の拡散は徐々に減ってはいるというものの、半減期の短い放射性ヨウ素からの放射線量が減っただけで、半減期が30年のセシウムによる一定の放射線は今後も長期間に渡って出続け、私たちは依然被曝から逃れることは出来ないのだそうです。

政府のコメントで「直ちに健康には影響しない」というのがいっそう市民を不安にしていますが、このコメントの根拠は確定的影響が無いという科学的判断が基になっているそうです。
確定的影響と確率的影響は別で、このまま放射線量の累積が増えていけば、やはり確率的には健康被害の影響は出てくる。しかし、なかなか検証の仕方が無いので結局原因がぼやけてしまいます。30年も経ってガンだって宣告されても、そもそも日本人の半分がガンになっちゃうんだからどうってことが無い?
まぁ、実際のところ、今の状態が続けば(新たな爆発が起きなければ)一定区域は間違いなく立ち入り禁止区域となり、100キロ以上離れた場所では今まで通りの生活に戻るでしょう。
そして確率的影響と共存する。
そんな地域で生活する私たちが一番不安なのが子供たちの事でしょう。
息子の夏樹だってまだ6歳。
30年経ったって36歳でしかないのです。
この年でガンなんてやりきれない。
親としては敏感になるのは当たり前の事だと思います。

さて、東京の水道水からヨウ素が検出され大騒ぎになりました。
空間線量が高くなれば当然水道にも放射能の塵は落ちますし、土壌が汚染されます。
チェルノブイリでは外部被曝線量と同等くらいを内部被曝するというデータがありますし、子供や妊婦のリスクは高く、中部大学の武田邦彦先生は発表されている空間線量の4倍くらいの内外被曝量の累積が現実的であると警告を発しています。
怖いのは内部被曝ですが、水を飲まないわけにはいきません。
しかし、ミネラルウォーターのペットボトルは品薄で手に入らない。
そこでネット上で飛び交っているのが「逆浸透膜浄水器」です。

放射能を除去することは出来ませんが、せめて内部被曝は避けたい。
ところが一般的な浄水器では残念ながら放射能物質の除去は出来ません。
我が家もビルトインのクリンスイを設置しておりますが、これら「中空糸膜」では10ミクロンまでの不純物まで対応です。
これでは水道管を流れるゴミを取る程度ですね。
一方、「逆浸透膜」は0.0002ミクロンと水分子レベルまでの除去が可能となります。
水分子も二つは通過出来ないくらい透過しにくい膜ですから、農薬やイオン、ラジウムなどの除去も可能なのです。
さすがに原発事故までを視野に入れた製品ではありませんので、ヨウ素やセシウムのデータはありませんが、同等程度の大きさを除去していますから対応可能ではないかと言われている訳。
もともとはスペースシャトルなどの限られた空間で飲料水を確保する為に開発された浄化システムで、工業用としては不純物を含まない純水を洗浄利用しています。

実際のところアメリカの家庭用浄水器の70%は逆浸透膜浄水器ですから、すでに一般的な浄水器と言えるのですが、日本の住宅ではほとんど利用されていません。
それはなぜかというと、とにかく浄水率が悪く、飲料水を得る為にその3倍くらいの捨て水が出てしまう。中空糸膜方式では100%を浄水する訳ですから、逆浸透膜方式は4倍のコストがかかってしまう事になります。
また日本の水道は世界に類を見ないくらいきれいなので、そもそも浄水の必要が無い状況にあったのです。
ところが今回の原発事故でその水道システムの脆弱差が露呈された。
原発事故もそうですが、毒薬混入などのテロの可能性も日本の水道水にはあります。
自分のことは自分で守るという世界の常識がそろそろ日本でも必要になってきたのかもしれません。

さて、世界では一般的な「逆浸透膜浄水器」をネットで調べてみると高い!
20万から50万円位はザラですね。
しかもメンテナンス契約で月何千円も取られるものもあります。
本当にそんなに高いのを海外の人たちが使っているとは思えませんよね。
そこでアマゾンのUSAサイトで検索をしてみました。
Water Premier (浄水器)
Reverse Osmosis (逆浸透膜)
で検索すると出てきますね。

価格は$238.43って2万円弱?
そんなものだよね。
DIYで素人でも簡単に取り付け出来そう。
もっと安いのもあったけど、このタイプはフィルター交換がカートリッジ式でとても簡単そうです。
換えフィルターも年間1万円弱で今使っているクリンスイと変わりません。

ちょっと買ってみる?
ということでどんどん進んでいくと最後で日本へのシッピング(配送)は出来ないと出てくる。
アマゾンってワールドワイドでは無いのね。
ちなみに日本のアマゾンではカートリッジ式ではないフィルター交換方式で4万9千円で出ていましたが、在庫はあと僅かとのことです。

何とかアメリカから購入できないかな?
円が80円台のうちに何とかしたいところ。
ちょっともがいてみますか。

私は今まで家は家族を守るものとして設計をしてきました。
パニックルーム自家発電野菜工場などは私の体験的危機感から基本機能として付け加えてきました。
そして今回の原発事故に際し、水の浄化システムや換気システムの見直しの必要性を感じています。
柏崎刈羽原子力発電所に同様の事故が起きたら我が家のある三条市も30キロ圏内であり、確実に風下となります。
一番怖い初期段階の被曝回避が家に求められる最初の性能。
物資が回ってくるまでの生活持続が次の性能としてこれからの住宅には必要なのです。



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家が家族を守る-逆浸透膜浄水器(RO浄水器) への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 屋外の累積放射線量を測る-放射線測定カード「RAD Triage FIT」 | FORUM分室

  2. ピンバック: 放射能から子どもを守る-RO(逆浸透膜)浄水器を設置してみました | FORUM分室

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