茶を点てる(たてる)

週の初めはお茶の稽古から始めるというのがここ数年間の私の習慣です。
私のお茶の師匠は疑問点を的確にそして論理的に教えてくれるのでとても判りやすい。
理系の道を長い事歩まれてきましたので、お茶の作法も全て理にかなっているのです。
さて、先日の稽古の際、ふとした疑問が湧きました。
お茶をたてるのに「点てる」と書くのは何でなんでしょう?
これは珍しくそのときに解決しませんでした。
ふとそれを思い出し、ちょっとネットで調べてみると「点心」という言葉に行き着きました。
「点心」というのは禅僧がお茶と共に食す昼食の事を言い、お茶と少しの食物が心を和らげ心を点にすることが出来たのだそうです。
「心を点にする」というのは「心に火をともす(点す)」という意味。
「たてる」という言葉は国語辞典をひくと「立てる」という漢字をあてて「泡立てる」とか「湯を沸かす」という意味があります。
お茶も茶筅(ちゃせん)で泡立てますから、本来の漢字は「立てる」だったのかもしれません。
それが禅と結びつき「立」に「点」を当てたのではないでしょうか?
静かな気持ちでお茶を入れるとき、たしかに心に火を点す感じですものね。
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