負け犬なんかじゃない

妻がいよいよ新潟に戻ってくることになった。
自分の仕事と子育てをいろいろ考えて本人が決断したのだから、私は何も言うことは無い。
配属先は三条市内ということで、結局付き合った当時に戻るような感じだ。
付き合い始めてからどんどん試験を受けて研修に派遣され、現在は東京本社勤務にまで上り詰めた。
同期の中では一番の出世頭だったはずだ。
しかし、新潟に帰りたいといった瞬間に本社では負け犬の烙印が押されるらしい。
今まで頑張ってきたキャリアはまったく繁栄しない部署への転換である。
何も知らない人が聞いたら単なる左遷に見えるだろう。
妻の会社の人事に文句を言っても始まらないが、仕事と子育て(家庭)というまったく次元の違うものを天秤にかけてどっちを取るのか踏み絵をさせ、家庭を選べば仕事は捨てたのだなと短絡的に判断する会社の将来性はたかが知れている。大体、妻が要求したのは子供が小さいうちは週末だけは家に帰して欲しいということだけだ。平日は最終電車まで残業しても構わない。しかし、会社の見方は休日出勤を嫌がり家庭サービスをするようなやつは出世競争の負け犬ということらしい。
せめて同期から妻が負け犬に見られることが無いように願う。
妻がもうすぐ東京を離れるということで、本社の同僚がこの週末に遊びに来た。
私としては地元の生活がいかに豊かなものであるか、また子供と遊ぶ妻の生き生きとした姿を同僚に見せ、本社を離れることが都落ちではないことをアピールしたいと想った。
金曜日の夕方、息子の夏樹と一緒に週末の食材の買出しを行った。
金曜日は迎えに行ってからウェルカムカクテルと洒落込んだ。
土曜日の朝は軽く食べ、昼はブイヤベースとイカスミのスパゲッティ、焼きバナナのアイスクリーム添えとちょっとしたコースとし、夕方はいい湯らてぃに温泉に入りに行った。
日曜日は観光がてら寺泊に鮮魚の買出しに行き、昼から妻の妹たちも呼んで海鮮バーベキューだ。
短い時間ではあったが、新潟の週末を楽しんでもらえたと思う。
仕事と家庭を天秤にかけるなどナンセンスだが、どちらかを選べと敢えて言うのなら家庭という選択肢もこんなに素敵なのだと思ってほしかった。
妻が選んだ家庭という選択肢が正しかったのだと思えるように夏樹と二人で迎えてやろうと思う。
新しい仕事が始まるが、また持ち前の努力で頑張ればきっと新しい展開もあるだろう。
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