蚊帳

適当に湿度もあり、温度も高くなってきたらいよいよ蚊がうるさい季節だ。
夏のアウトドアでもっともつらいのが蚊の対策である。
ビール飲むから蚊が寄ってきて、刺され放題になる。
電池式の蚊取をつけるが屋外での使用ではほとんど慰めにしかならないだろう。
車中泊を快適に行うためには風通しを良くして快眠を促すことだ。
インターネットで調べたら窓に網戸を自作したりするのが大半だった。
でも網戸では出入りのときに蚊が入っていそうである。
まして我が家ではリアゲートを開けタープと連結させているため、網戸では対応できない。
そこで思いついたのは昔ながらの蚊帳だ。
蚊帳を車内に吊り下げ、外に出るときはすそを捲り上げて速やかに行う。
楽天で検索したらアウトドアベッド用のモスキーネットを見つけた。
ダブルサイズでちょうど車内の寸法より若干大きい。
大きい分は別に問題ないだろう。
早速オーダーした。
吊り下げ元はドア上の手掛けにマジックテープで取り付ける予定だ。
 
蚊帳なんて何年ぶりだろう?
小学校の頃、現在の実家に引っ越したが、その前の家は典型的な日本家屋で開放的な造りだった。
治安も特に問題視されていなかったので掃き出し窓も全開で寝ていた。
一番風通しの良い畳の部屋に家族が川の字に布団を敷き、蚊帳を吊る。
子供心に秘密基地が出来たようで楽しかった。
エアコンなんて当然のように無かったけれど涼しかった。
夕涼みの散歩で捕まえた蛍を蚊帳の中に放したり、まさに日本の原風景があった。
「3丁目の夕日」だ。
あれから30余年、同じように夕日は沈むが周りの環境は激変した。
せめてキャンプサイトではあの平和な夜を子供に体験させたい。
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